橿原神宮前駅の駅ビル一階の一部が待合所みたいになってるんですが、先日すわってたらツバメが入ってきました。
ツバメの飛び方は気持ちいいです。
スイスイ、スイ~ッ!
二、三羽のツバメがスイスイ、スイ~ッと出たり入ったり。
と、待合所の壁にとまったんでびっくりしました。
タイルの壁なんです。
垂直のタイルの壁につかまってとまるなんて人間業じゃないです。
きのう待合所に行ったら、ツバメが巣を作てったのでもう一つびっくりしました。
垂直のタイルの壁に巣を作る!
去年までは、駅構内の看板の上に巣を作ってたのに、なぜだ?
巣を作ってる最中みたいで、ツバメは何かくちばしにくわえてせっせと運んでました。
見てると、非常に困難な作業です。
巣は、握りこぶしくらいの大きさまでできてるんですが、そこに付け加えるのがむずかしいというかムリみたいです。
タイルにとまってから、くちばしで運んできたものを付け加えるんですが、足場が安定しないから、下に落としてしまう。
くっつけそこなったものが巣の下に一杯落ちてました。
何度も何度も運んできては失敗してました。
「ツバメさん、場所を変えた方がいいですよ」と言いたかったです。
近くには、軒下とか、看板の下とか、巣作りに適した場所はあるのに、なぜ垂直タイルの壁面に作ろうと努力し続けるのか不思議に思いました。
不思議に思ってて、アッと思いだしました。
「めんばんたるこうちょうはきゅうぐうにとどまる。とどまるにそのとどまるところを知る。人として・・・」
漢字で思い出せないのがくやしいですが、『大学』の一節だったと思います。
「いい声で鳴く小鳥は、人につかまらないような場所に巣を作る。鳥でもあるべきところを知っているのだから、人としてあるべき姿を知らないようでは鳥に劣るといわねばならない」
まあ、こんな意味だったと思います。
ツバメさんは『大学』を読んで、巣の場所を変えたのかもしれません。