若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

あんた誰やねん?

今日はてっちゃんのお守りを頼まれました。

ママとみいちゃんが幼稚園のイベントでお出かけなんです。

私一人では頼りないですが兄のしょうたろう君(小3)がいるので安心。

 

私の顔を見たてっちゃんが「あんた誰やねん?」的視線を向けてきたので感動しました。

生後二か月ともなるとそういう視線になるんですね。

生後すぐの「目が開いてます」から徐々に「なんとなくこの世を見てます」になってついに「時々見るけどあんた誰やねん」的視線に成長。

りっぱなもんです。

 

ママとみいちゃんが見えなくなってもすましたもんです。

「あんた誰やねん」的視線に「私祖父です」的視線でじっと見つめ合ってました。

 

見つめ合ううちに目がとろんとなったと思ったらすやすや眠りました。

ママが戻ってくるまで2時間すやすや。

模範囚じゃなかった模範あかちゃん。

 

しょうたろう君に「しょうたろう君が赤ちゃんの時もおじいちゃんは時々お守りに来てたんだよ。しょうたろう君はよく泣いて、抱っこしてベランダに出て『ママはまだかなあ、ママはまだかなあ』って外を見てたんだよ」と言ったら、「あ、そう」と実に愛想なかった。

 

 

きのうの晩御飯、何食べた?

「ボケ度テスト」によくあるやつです。

 

二、三日前、ふと、「きのうの晩御飯、何食べた?」と思ってしまった。

思わなくていいのに。

 

何食べたか思い出せなくて焦りました。

必死に考えても出てこない。

ぜんぜん思い浮かばない。

そんなもんどうでもいいと思うけど非常に嫌な感じがして家内を呼んだ。

何たることか家内も思い出せないという。

いっしょだ!と安心する気になれなかった。

共倒れにはまだ早い。

二人で必死に考えた。

 

きのうの昼はなんだったか、一昨日の晩は何だったか、演繹法帰納法弁証法消去法アルキメデスの原理から相対性理論、何から何まで引っ張り出してやっと「焼き鳥」だったという結論達した時は二人手に手を取って喜び合った。

 

先日、甥のたけし君の名前が出てこなかったときも焦りました。

たけし君に子供ができて、「あのたけし君がパパか・・・」としみじみしようと思ったのに名前が出てこない。

 

焦る前にびっくりしました。

びっくりして「たけし君の姉さんの名前は?!」と激しく自問して「あすかちゃん!」と勢い込んで答えてちょっと安心したけど「たけし君」が出てこなかった。

出てくるまでかなりの時間がかかって非常に嫌な感じであった。

 

今日行った病院の診察室で積んである段ボールケースを見てたら「シオノギ製菓」と書いてあった。

え?そんな製菓会社あったかな?と一瞬考えてしまった。

一瞬でも考えてしまったことが非常に嫌な感じであった。

目の老化とか脳の老化とか考えるのはやめました。

 

 

 

つゆくさ

家内がはなちゃんとことちゃんの誕生プレゼントにアートフラワーを送ろうとFさんに製作をお願いした。

Fさんの作品を見るまで「アートフラワー」というと「造花」と思ってたので、二、三十年前初めてFさんの作品を見た時ビックリしました。

造花じゃないし自然の花でもないし・・・アートフラワー。

 

どんな花がいいか二人に聞いたら、はなちゃんがつゆくさ、ことちゃんがかたばみというリクエスト。

Fさんも、しぶいねえ!と感心しました。

 

まずはなちゃんのつゆくさができたので送ったらはなちゃんが絵を描いた。

 

 

孫が描いたものは何でも好きです。

恐竜でも自動車でも電車でもお姫様でもいい。

 

しかし、さすが中一、一味ちがいますね。

絵になってるというか作品になってるというか、いや、絵になってなくても作品になってなくてもいいんですが、いい感じである。

 

それほど力まずに描いてるからでしょうか。

私の肖像画みたいな変な思い込みがなくていい。

変な思い込みはだめだ。

フランスからけなされるほどダメだ。

 

 

なつかしのツインタワー

物置を整理してたら古い作品が出てきました。

拙作「ツインタワー」です。

部屋にかけてたこともあるんですが長らく物置に入ってた。

 

 

40年近く前、私の下絵をもとにM君にシルクスクリーンで刷ってもらった。

刷り上がってきたのを喜んで我が家に飾たんですが誰も何も言わない。

タテが50センチほどのけっこう大きなものなんですが完全無視。

 

そう言えばこれまでもウチでは私の作品は完全無視だったなあとさびしくなった。

こんな絵を描いてたんですが美術関係の人以外からは作品について何も言われたことがない。

 

イヤ待てよ。

こんなもん見てもなんとも言いようないわな~。

こんなもんで親族ご近所の皆様の反応を期待した私が悪かった。

 

皆様が見てなんか言えるような絵を描こう。

う~ん・・・。

娘の肖像なんかどう?

 

「いやあ、これおねえちゃんですねえ」

「娘さんをモデルに、いいですねえ」

 

これでいこう。

で、当時一番言うことを聞きそうだった次女をモデルに描いた。

予想は大当たりで「かわいい」とか「似てる」とか、娘の肖像はあんなもんとはちがって話のタネになって満足であった。

以後肖像画街道まっしぐらとはいかんかったけどよろよろ歩んで今日に至る。

 

そういうわけで、これは私が方向転換することになった記念すべき作品なのである。

感慨深く見てたら家内が「そんな古いの捨てたら」というんですが・・・。

 

 

 

 

鉄ちゃん

「鉄ちゃん」とか「鉄オタ」というのは昔で言う「鉄道マニア」ですね。

乗る方のマニアを「乗り鉄」、写真を撮るマニアを「撮り鉄」というようです。

 

30年ほど前「鉄ちゃん」の存在を知りました。

ウチの会社の裏をJR城東貨物線が通ってて客車が走る計画が話題になったんです。

子供のころ蒸気機関車が走ってた時からその話はありました。

いよいよ実現するのかなとネットで調べたんです。

そしたら「貨物列車を見る会」みたいなのがあって、「城東貨物線で〇〇型貨車発見!」「それは希少!」と言うような投稿を見て物好きな人もいるもんだと感心しました。

 

近鉄の布施駅や鶴橋駅でたまに見かけた「鮮魚専用列車」も「鉄ちゃん」に人気だと知って「鉄ちゃん」の奥深さん再度感心しました。

 

近鉄の駅でカメラを構えて電車を撮影してるのを見かけます。

ごく普通の古い電車と思うんですが「希少」なんでしょう。

 

きのう、しょうちゃん、みいちゃん、てっちゃん一家がゆうちゃん、あきらくん家を訪問。

楽しく遊んだようであきらくんが作文を書いた。

 

「9月13日に新しいいとこができました。名前を知って、えっと思いました。その名前は『鉄ちゃん』です。名前のわりにとてもかわいくていやされました。ぼくの顔にきょうみしんしんでじろじろ見られて気まずい感じでした。ぼくは鉄ちゃんのせいちょうを見おくろうと思います。」

 

「鉄ちゃん」じゃなくて「哲ちゃん」です。

成長を見守るのもいいけど見送るのもありかなと思いました。

 

 

 

三菱ギャランシグマ、パッヘルベルのカノン、G線上のアリア

てっちゃんをママが車で連れてきたんですが、動いてる時は機嫌いいけど信号で止まるとぐずりだすと言うんです。

ゆうちゃんもそうだったと言ったら家内が昔Sさんがそんな話をしてたと言い出した。

高校美術部でいっしょだったS君が子供を連れてウチに来たことがあって、そのとき車が動いてるとおとなしいけど止まると泣くと言ったというんです。

 

家内がその時のS君の車が「三菱ギャランシグマ」だったと言ったのには驚きました。

家内は車にはまったく関心がないんです。

ベンツと軽四のちがいはなんとかわかるかなという程度。

その家内の口から「三菱ギャランシグマ」!

 

たまたまS君から電話がかかったのでその話をしたらS君もびっくり。

彼も車にはとくに関心はなくて必要があるから乗ってるという感じで「ギャランシグマ」のことなんかとっくに忘れてた。

 

「そうやったなあ。最初の車がギャランやったんや。キミといっしょに日生にスケッチに行ったなあ。また行こうや。あの時キミが旅館に免許証忘れて・・・」といらんことを言い出した。

 

彼のギャランで岡山県の日生港にスケッチに行ったことがあるんです。

一泊した帰り道、昼食をとったレストランで、私が旅館に財布を忘れてきたことに気づいた。

で、2時間ほどかけて取りに戻ったんです。

S君もしょ~もないことをおぼえてるもんです。

 

ついでに思い出した。

日生へ行く車の中で、ラジオから録音した「パッヘルベルのカノン」のカセットテープをS君に聞かせたら「なにこれ!?」と感激した。

彼はクラシック派でビートルズベンチャーズ派の私をばかにしてた。

 

中学高校のころはテレビでアメリカの漫画をよく見てました。

トムとジェリー」とか「バックスバニー」とか「クマゴロー」とか。

「どら猫大将」と言うのを見てたらどら猫大将がバイオリンを弾いた。

それが実に美しいメロディでなんという曲だろうかと思った。

S君に聞けばわかるかなと思って、記憶力全盛時ですからメロディをおぼえて翌日彼の前で歌った。

彼は笑って「キミ、『G線上のアリア』知らんの?」と言った。

 

その彼が「パッヘルベルのカノン」は知らなかった。

カタキを取った気分であった。

 

日生からの帰り、S君の奥さんの友達を訪ねた。

加古川だったと思います。

その女性が「市民文化教室で油絵を習い始めた」と言った。

S君が見てあげようと言ったら「わ!大先生に恥ずかしいわ!」と言いながらキャンバスを持ってきた。

東京芸大卒で大学で美術教育を教えてるんだから「大先生」でも仕方ないかと思った。

 

絵を一目見て「すごい!」と思いました。

「うまい!」じゃないんですけど「いい!」と思ったんです。

S君が何というかと思ったら当たり障りのないことを言っただけだった。

今の私なら大先生に遠慮しないけどその時は黙ってた。

大阪に向かう車の中で「あの絵、いいと思ったけど」と言ったら「うん、いい絵やったなあ!」と困ったような表情だった。

 

いろいろ思い出すもんです。

 

 

 

 

 

 

 

越冬準備完了

壁のアオムシがサナギになりました。

アオムシが壁にへばりついた時、すぐ鳥に食べられるんじゃないかと思ったんですがアオムシの「読み勝ち」。

 

越冬準備完了です。

あっさりしたもんですね。

南極越冬隊なら大変ですよ。

 

アオムシに歌心あるならばここで一首、というとこです。

 

蝶になるまでには幾多の試練が待ち受けていることと思いますが幸運を祈る。