若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

朝日新聞に問う

朝刊。

奈良交通榛原営業所内に停めてあった路線バスから、車内アナウンステープ14本(2万円相当)を盗もうとした20代と40代の男二人が逮捕された。

このテープは、「次は○○でございます。危険ですから、バスが止まるまで座席から立たないでください」などという、路線バス用のテープだ。

朝日新聞に聞きたい。
この記事は何じゃ!?
何のことかわけがわからんではないか。

何か記事になることがないかと警察に問い合わせ、言われたままを書いているようでは新聞記者失格だ。

報道の基本は、「5W1H」だ。
「いつ、どこで、だれが、なにを、なぜ、どのように」

この男たちは何者なのか?
「路線バステープコレクター」なのか。
趣味で集めているのか?
あるいは、「路線バステープマーケット」なるものがあって、そこで売るために盗もうとしたのか。
バスの本数が少ない田舎の「路線バステープ」は高値で取引されて、投機の対象になっているのか。

そういう800万読者が知りたい肝心なことがまったく書かれていない。
若草鹿之助商店特捜部で調べた結果、男たちは「路線バスマニア」であることが判明した。
40代の男は、数年前、奈良交通の廃車になったバスを譲り受け、自宅の庭において、もう一人の男と「運転手ごっこ」を楽しんでいた。
これまで、交代で裏声を出して車内放送のまねをしていたが、物足りなくなって犯行に及んだものである。

朝日新聞の、窃盗事件に対する報道姿勢は極めて問題が多い。
ここで再三取り上げてきたが、記事にする基準かどこにあるのか不明だ。
被害金額によるのでないことは確かだ。

福田前官房長官の娘が、車から三千円盗まれた事件が、私の知る限り記事になった最低被害金額だ。
それはよい。
時の官房長官の娘という立場から、金額にかかわらず、政治的、国際的陰謀ということが考えられるからだ。
この犯人がいまだに逮捕されていないことは、日本の安全にとって由々しき問題である。

あと、スーパーで6千円相当の惣菜を盗もうとした夫婦が、住所氏名入りで報道されたことがあった。
年老いた親と大勢の子供を抱えたこの夫婦を実名で報道するなど、朝日新聞には血も涙もないのかと思った。

その他、遊園地からぬいぐるみが盗まれたとか、中学の靴箱から右の靴ばかり盗まれたとか、私にウケようとしているとしか思えない。