昨日は母の誕生日。
施設に入って、12回目か13回目だ。
93歳。
高齢といえば高齢であるが、この施設の入居者の皆さんを見ていると、驚くほどではない。
入居者を見ていると、100歳を越えるのはなかなか難しそうだ。
しかし、女性の90代、男性の80代はあたりまえに思える。
私の父の系統も母の系統も長生きである。
両方の兄弟姉妹の平均寿命は90歳近い。
私も90近くまで生きる覚悟はしている。
たいへんですよ。
そういうわけで、高齢者慣れしてるというか、高齢者ずれしてるというか、驚かない。
新聞の訃報欄で、60とか70で死んだ人をみると、驚く。
きのう、ニューフェイスの女性がいた。
失礼とは思ったが、お年を尋ねた。
「93です」
これはアテにならない。
何年生まれか聞く。
「明治44年です」
ということは、今年97歳だ。
若々しい。
壁にかかった時計を見て、「3時やね」。
職員さんの話では、テレビの字幕もすらすら読めるらしい。
すばらしい。
私も、いつの日か、字幕をスラスラ読んで、「わー!若草さん、すごいですねー!」といわれるのかな。
いや、私たちの世代は、字幕を読んだくらいではダメか。
インターネットか、ケータイか。
私の行く散髪屋に、93歳のおじいさんが来るそうだ。
車椅子で送ってもらって、よっこらしょと、散髪するいすにのせかえる。
散髪が済むと、おじいさんはケータイを取り出して、「今終わった。むかえに来て」と連絡する。
そういう話を聞くと、私もケータイを持つべきかなと思う。