「スモーク・オン・ザ・ウオーター」は、名曲です。
ハードロック史上にその名を残す強力バンド、ディープパープルの1970年くらいの大ヒットで、私もヤマハの発表会で二、三度弾いたことがあります。
もちろん、忘れました。
発表会がすんで、三日もするとすべて忘れます。
ギターを十八年も習ってて、何か一曲くらい今すぐ弾ける曲があるだろうと思うのは素人の浅はかさで、そんなもんない。
その、二、三度弾いたことはあるけど、忘れ去ったところの「スモーク・オン・ザ・ウオーター」を、今また練習してます。
8月の発表会で、Y森さんが歌うんです。
これまで、1950年代にヒットしたアメリカンポップスを歌ってきたY森さんが、なぜこのハードロックの名曲を歌うのか。
知りません。
はじめ、Y森さんは、オーヤンフィフィの「雨の御堂筋」を歌うと言ったんです。
椅子から滑り落ちそうになりました。
「雨の御堂筋」!?
オーヤンフィフィが、激しくもセクシーなボディアクションと、怪しげな日本語で歌うあの曲をY森さんが?
怪しげな日本語は、いけます。
Y森さんの得意技です。
しかし、あの、オーヤンフィフィの激しくもセクシーなボディアクションは?
怪しげな日本語で、激しくもセクシーに身をくねらせて「雨の御堂筋」を歌うY森さんの姿を想像した時、おお!やってちょーだい!と思うのは私だけではないはずだが、実現しませんでした。
家で練習してるのを奥さんと娘さんに見られて、やるなら家を出てくれと言われたんです。
で、なじかは知らねど「スモーク・オン・ザ・ウオーター」になったのです。
で、私も早速練習を始めたのですが、二度目か三度目であるにもかかわらず、スピードについていけない。
こんなはずではと思うが、ついていけない。
トシであろうか。
水曜日のレッスンで、尊師にそう言ったら、「う〜ん、テンポはねえ・・」。
トシとともに、スピードについていけなくなるのはあたり前なんでしょうな。
もともと、突発性指関節痙攣麻痺症を抱える私が、ついていけなくなるのはしかたがない。
とシュンとしてたら、現れたY森さんが、「この曲、英語、ややこしーな〜。あかんわ〜」。
ボーカルとリードギター、二人力を合わせて、ロック史上に燦然と輝く名曲をぶちこわしにかかってますが、だいじょうぶか、「スモーク・オン・ザ・ウオーター」