若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

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きのうは、Sさんにウチに来ていただいてモデルになってもらいました。

去年の個展会場で知り合った男性で私と同じ年です。
退職後、クラシックコンサートの企画をしてるという方ですが、「ビジネス」にはなってないようで、「趣味」ということになるんでしょうか。
どの演奏家を起用してどんなテーマで、などと考えるのが非常に楽しいそうです。

個展会場でのコンサートの打ち合わせに来ていたSさんと話していて、「モデル募集中」と言ったところ、「じゃあ描いてください」ということになったんです。

見ず知らずの方を描くのは2回目です。
人物画モデルの通常パターン、20分座って10分休憩でお願いしますと言ったら、笑いながら「いやあ、座ってるだけなら30分でも1時間でもだいじょうぶですよ」

これだから素人は困る。
人間、じっとしてられるもんじゃないですよ。

案の定、座ったと思ったら、だんだん左に傾いてくる。
10分もすると、目が細くなってくる。

3回目のポースになると、ウトウトし始めた。

目の前で私が見つめていて一生懸命絵筆を動かしてるのにウトウトするとは、よほどいい度胸、というよりよほどたるんでるんじゃないか。

先日、92歳の女性Yさんにモデルになってもらったとき、ウトウトされました。
これはしかたない。
許します。
92歳でウトウトはOKです。
描いてる間に大往生は困るけどウトウトはだいじょうぶ。

中高年の方を描いてると、人間トシをとると顔がデコボコしてくるもんだと思います。
全面的に細かくデコボコしてくる。

ふつうは気づきません。
絵を描こうとして、じ〜っと見ると気づく。

で、思うんですが、「見る」ってどういうことかな。
「ぼ〜っと見る」のが自然というか基本というかふつうだと思います。

一生懸命見るのはおかしい。
その人の顔を穴のあくほど見つめて、それを絵にするのは不自然です。

ぼ〜っと見てぼ〜っと描く境地に達したいと思います。
いや、初めから達してるのかもしれない。(>_<)

↓描いてる時はもっと目が細かったです。