きのうは、家内の回転寿司初体験でした。
私の初体験は、2007年10月18日だということがこの日記でわかります。
きのうで2回目です。
きのう、家内と、息子のお嫁さんとで墓参りに行きました。
帰りに昼食と思ったら、目当ての店が満員だったので、隣の大手回転寿司チェーンの店に入ったんです。
店に入って、私の初体験は体験のうちに入らんなと思いました。
私の初体験の店は、大阪の小さな店でした。
「こないだまでふつうの寿司屋だったんですが、このご時世なんで回転寿司にしました」というような感じの店でした。
私の感想は、「なるほど、寿司が回転してるな」というていどでした。
きのうの店はちがいました。
大々的であった。
回転の台が長いので、寿司が回転してるというより寿司が流れてるという感じでした。
どんどん流れてくる。
じゃんじゃん流れてくる。
「行く寿司の流れは絶えずしてしかももとの寿司にあらず。回転台に浮かぶ皿はかつ消えかつむすびて久しくとどまりたるためしなし」
鴨長明的気分になって流れる寿司をしみじみとうち眺めたのであった。
落ち着かんもんですね。
私は、少々のことでは動じません。
不動心というやつを持ってます。
不動心を持って目の前を流れていく寿司を見てると、こっちが流れてるように気分になる。
深まりゆく大和の秋、老若男女の大集団が密集して次々と流れてくる寿司をつかみ取りで食ってる。
壮観である。
家内が、感激のあまり、「戦争で亡くなった人が見たらどう思うかしら」と、およそ場の雰囲気にふさわしくない言葉をもらしたのもわからんではない。
おいしそうに食べてるお客さんやチェーン店の社長が聞いたら、「黙って食べなはれ」と言うでしょうな。
家内の感激ぶりを見てお嫁さんが、「初めてというのはいいもんですねえ」と年寄りじみたことを言ってました。