古い西部劇映画をテレビで見ました。
いろいろ映画を見ると、映画って難しいなあと思います。
つじつまを合わせるのが難しい。
たぶん、映画の作り方に問題があるのじゃないでしょうか。
最初のシーンから撮影を始めるのじゃないそうです。
順序関係なくあっちこっちとびとびに撮影してからつなぎ合わせる。
監督も俳優もどんな映画になるかわかってないのじゃないでしょうか。
「映画はつじつまが合ってなくてもいい」という考えもあるようです。
藤田まことさんが、自分が主演した映画の試写を見て、つじつまが合ってないので監督に言ったら、「それでいいんだよ」と言われたそうです。
さて、『ララミーから来た男』ですが、話は単純な復讐の話です。
単純ではいけないと思ったんでしょう、いろいろくっつけてある。
主人公は、元騎兵隊の大尉で、アパッチに殺された弟の仇を討ちたいと思ってる、というのがあとでわかるのでややこしい。
主人公は、幌馬車3台を率いるリーダーとして登場する。
幌馬車には荷物を積んである。
大量の荷物です。
着いたのは西部劇でよく見る小さな町で、そのニューメキシコの小さな町の小さな雑貨店が荷物の届け先なんです。
こんな小さな雑貨店が、店に入りきらないほどの幌馬車3台分もの商品を注文したのかとまず驚かされます。
おまけに注文した店の主人は死んでいて、残された一人娘は店をたたんで東部に行こうと思ってるんです。
そこへ大量の商品が届いたんですが、娘さんは平気な顔で商品を並べ始めるんです。
当然ですが、主人公と娘さんは心惹かれあうんです。
それはいいんですが、この映画の一番ややこしいところは、その娘さんが映画の途中で別の男と結婚式を挙げたように思えるんです。
でも、そんなことはなかったように話は進むんです。
よくわかりません。
町を牛耳る牧場主が出てきます。
悪党のような気もするし、いい人のような気もする。
奥さんをなくして、バカ息子を気にしながら生きてる。
このバカ息子はほとんど精神異常者と言ってよろしい。
この映画で唯一、正真正銘のワルです。
牧場主が、バカ息子のご養育係として頼りにしてる牧童頭が、いい人なんだか悪党なんだかよくわからなかったけど結局悪党だったようです。
牧場主は、周囲の牧場を力ずくでつぶしてきたんですが、一軒だけまだ頑張ってる牧場があって、その女主人が実は牧場主の初恋の人で、最後に二人の愛が成就するという、まあここでしみじみしてもいいかなあという感じです。
一方、お互い惹かれあってた主人公と雑貨店の娘さんですが、すべて一挙に解決して、主人公が馬に乗って旅立つのを、娘さんがつべこべ言わずに見送るという、西部劇ならこうこなっくっちゃ、という感じで終わります。
このうらぶれ町で、あれだけ大量の仕入れ商品を売るのは大変だろうなあと思いました。
娘さん、どうするのかな。
この映画は、10分ずつに切って、1週間ごとに見れば、筋は気にせず楽しめると思いました。