自民党新総裁に決まった菅さんはたたき上げで「自助・自己責任」の人らしい。
まず「自助」で、次に「共助」、最後の最後に「公助」という意見なので弱者に厳しいんじゃないかと心配してる人がいますがそれはだいじょうぶ。
コロナで観光業界が困ってると思ったら即「GOTOトラベル」ですからほんとはやさしい。
「自助共助公助」という言葉を知ったのは2015年自治会長を引き受けてからです。
奈良市から来る書類で知りました。
「これからは『共助』の時代です。地域のみなさんがんばってください」とはげましてくれているようで結局「奈良市をあてにしないでください」と突き放してるのじゃないかと思いました。
2015年の連合自治会で「自助の人」を知りました。
隣の自治会の会長79歳のKさんです。
見るからに「たたき上げの人」という感じで話を聞くと「完全たたき上げの人」でした。
立派な中小企業の創業者でした。
会う前からかなり変わった人だと思いました。
連合自治会は4月から出発ですが、新役員顔合わせとか引き継ぎとかで2月末から何度か会合がありました。
Kさんは一切出席しなかった。
電話しても「私の任期は4月からです」と言う返事だというので一同これはうるさい人じゃないかと警戒してました。
うるさい人であった。
まず「引継ぎ書類」を受け取らなかった。
「私は自治会や連合会のためになるように仕事をしますが、前例にはとらわれません!前例にはしばられません!」
ほんとにとらわれなかった。
6月頃、隣りの自治会がもめているという話だった。
回覧版が回ってこないと言うんです。
Kさんに聞いてみると、「班長さんの負担になるから回覧板は回しません。知りたければうちに来てください」とのことであった。
役員会も班長会も開かれないと言うんです。
自治会のためになると思うことをしているので気に入らなければ罷免してくださいと完全に居直ってた。
香典でももめたことがあった。
亡くなってから1週間以内に自治会長に届けないと香典は出さないと言うんです。
よその自治会ながら大変だなと思いました。
私も大変な思いをしました。
連合会副会長として市に提出する書類に各自治会長の署名が必要なのにKさんが書いてくれない。
毎年のことなのに「必要ない」と言って書いてくれない。
公民館分館に来てもらって2時間ほどKさんの創業時代の苦労話をみっちり聞いてやっと書いてもらった。
夏の暑い時期だったんですがKさんは電気代がもったいないと言ってクーラーをつけさせなかった。
思い出しても腹が立つ。
みっちり聞いてもらってよほどうれしかったようで、別れる時私の手を固く握って「今度一杯飲みましょう」とお誘いを受けたけど「えへへ」と笑ってごまかしました。
連合自治会で「赤い羽根募金」の説明会があった。
説明が終わったときKさんが手をあげて発言した。
「私は、困ったときに人に助けてもらおうという考えがキライなので募金には協力しません」
担当者がいろいろ説明したけど聞く耳持たぬという感じでした。
しかし、分館で聞いた苦労話の中には、阪神大震災の時のボランティア活動とか離島の教育支援とか感心するようなこともあったんですが。
自助の人、わけわからんです。