森さんの「女性蔑視発言」の時もそうだけど、政治家の「失言批判」に対して出てくるのが「一部だけを切り取って批判するな」という意見です。
むずかしい。
全部のせるわけには行かん。
とくに森さんの場合40分しゃべった。
切り取らないわけにはいかない。
でネットに出てる森さんの「40分あいさつ全文」を読んでみました。
う~ん、これは大変だ。
切り取り様がない。
だらだらぐだぐだあっちこっち。
相手が身内だからということもあるかもしれない。
いつもこうかもしれない。
(いつもに一票。)
切り取れるとしたら「女性蔑視部分」だけではなかろうか。
その部分だけ論旨明快でよくわかる。
切り取られてもしかたない。
その次にわかりやすいのが森さんの「恨み節」かな。
森さんによれば、オリンピックをさせたくない勢力がある。
オリンピックを中止させて、それを菅さんや森さんや山下さんの責任にしたいという人たちがスポーツ関係者にいると言うんです。
そうとしか読めなんですが、スポーツ界恐ろしいですね。
あとわかりやすかったのは日本オリンピック委員会の竹田前会長を「崇高なお立場の方」と言ってることです。
なんでか。
竹田さんは親が元皇族です。
ウイキペディアによれば竹田家は竹田さんが生まれる前に皇籍離脱してるので竹田さん自身が皇族であったことはないそうですが。
あとわかりやすいのは、森さんがラグビー協会の会長としてワールドカップ招致に大活躍したのに、ラグビー協会から会長を続けるよう頼まれなかったし「私に名誉顧問や名誉理事くらいと思ってもそれもない」とぐちってるとこ。
あんまりわかりやすいので冗談かと思うほどです。
切り取れるほど明快な部分はこれくらいかな。
あとはぐだぐだでどこで切り取ったらいいかわからない。
朝日新聞でデビッド・アトキンソンという人がこの「切り取り問題」について語ってます。
この人はゴールドマンサックスの幹部社員だった。
「幹部社員心得」をたたきこまれる。
そのひとつ。
「キミたちの話のごく一部だけが切り取られて新聞の見出しになることがある」
ごく常識的な心得だと思います。
日本のえらい人常識なさすぎ。