若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

「英語区切り方教室」

「英語つづり方教室」に続いて「英語区切り方教室」を読んでます。

著者のデビッド・クリスタルはイギリスの大学教授で非常たくさんの本を出してます。

面白くてためになる本を書くのがうまいんだと思います。

私にとっては特に面白くもないしためにもなりませんが。

 

英語に限らず古代の本は区切ってない。

日本でも、現在のような点と丸の使い方が一般化したのは明治20年代以降だそうです。

昔々は文字がずらずら~~~っと並んでて、点もなければ丸も切れ目もなく、非常に読みにくいと思うのは素人の浅はかさである。

古代、本というのは本屋に並んでるのを素人が買うものではなかった。

本というのは特注一品物で、読むのは玄人中の玄人、聖職者とか学者とか専門家中の専門家だから読みやすさなんか考える必要がなかった。

点も丸も切れ目もなんにもなくてもスラスラ読める人だけが読んでた。

 

読む人のレベルが落ちてくると読みやすく書いてやる必要がある。

で、大文字と小文字を使い分けたり、単語の間をあけたり、ピリオドやコンマなどの記号をを使うようになった。

はじめは書き手や印刷屋が好き勝手に記号を使ってた。

統一しなければという動きはあったけどすっきりしないまま現在に至ってるようです。

 

だから英語を書く人にとってピリオドやコンマなどの記号の使い方は非常にやっかいなものだそうです。

 

イギリスの大詩人ワーズワースは、詩集を出すとき原稿を添削してもらってます。

ピリオドやコンマの使い方に自信がなかったんです。

誰に添削を頼んだかというと、当時の有名な化学者というんですからわけわからん話です。

それも一面識もない化学者と言うんですからほんとにわけわからん。

どれだけ自信なかったんですか。

 

バイロンは、出版社に「句読点に詳しい人を紹介してください。コンマをどこに打つべきかわからないんです」と頼りないことを言ってます。

 

シャーロット・ブロンテは『ジェイン・エア』の原稿を出版社に送って手直ししてもらって、お礼の手紙を書いてます。

「句読点を直していただいてありがとうございます。私、句読点には弱いんです。直していただいてずっとわかりやすくなりました」

 

シャーロット・ブロンテはクオテーションマークの使い方が無茶苦茶なので、原稿を読んでもどこからどこまでが誰のセリフかわからないそうです。

 

著者は今回も「英語つづり方教室」と同じことを言ってます。

「英語に関して法則はある。しかし、例外が多すぎる。これだけ例外が多くても法則と言えるのであろうか」

 

知らんがな。