デビッド・クリスタル教授の『WORDS WORDS WORDS』読み終わりました。
教授は読者のみなさんに「育語日記」を書くようすすめてます。
「育語日記」と言うのもヘンですけど「育児日記」の言葉編です。
「今日初めて立った」とか「歯が生えてきた」というようなふつうの育児日記じゃなくて「今日初めてママと言った」とか言葉についてだけ書く日記です。
赤ん坊のいる読者ばかりじゃないからそんなことすすめられても困ると思います。
私は育児日記を長年書きました。
もちろん言葉についても書いてます。
それではダメみたい。
言葉についてだけの育児日記はむずかしいと思いますが、教授は熱心にすすめてます。
いろいろ注意してくれてます。
育児日記には分厚いノートが必要である。
あっという間にページがうまるから。
じょうぶな表紙が必要である。
どこで使うかわからないから。
風呂場で使うかもしれないし赤ちゃんは何をこぼすかわからない。
育語日記は育児日記みたいにあとで思い出して書いてはいけない。
その場で書かなければいけない。
だからノートと筆記用具はセットになってなければならない。
育語日記は正確さが命である。
「わんわん」と言ったのに「犬」と書いてはいけない。
なにを言ったかわからないときはわからなように書かなけらばならない。
いつ言ったかが大事なので年月日は絶対必要である。
バイリンガルの家庭では、たとえば英語用とフランス語用の二冊必要である。
状況も重要なのでただ「わんわん」と言ったのか犬を指さして「わんわん」と言ったのかも書いておく。
後で役立つから索引も必要である。
「食べ物関係」とか「乗りもの関係」とかすぐ調べられるようにしておくこと。
実にこまかくていねいにアドバイスしてくれてます。
手取り足取り至れり尽くせり。
読者にすすめてるのか助手を募集してるのか迷うところですが、教授の商売熱心に免じて許しましょう。