録画してあった西部劇を見ました。
西部劇は二度と見ないと誓ったのはいつだったか忘れました。
ろくなのはないんですが、これは西部劇が悪いのではなくて西部劇は無数に作られたのでろくでもないのも多いのだと思います。
1954年の作品でジェームス・キャグニー主演。
わけありげな流れ者キャグニーが登場するとすぐわけありげな青二才が登場。
いきがる青二才と軽くあしらうおじさんというよくあるパターンです。
荒野のあばら家からベッピンさんが登場というのもよくあるパターンだし、流れ者とベッピンさんがひと目で惚れ合うというのもよくあるパターンです。
青二才はひねくれてると思ったら心を入れ替え、心を入れ替えたと思ったらまたひねくれて、ややこしいんですが、結局ひねくれたまま終わるのかと思ったら心をれ替えたところで撃ち殺されるのが気の毒である。
ベッピンさんの家は外から見たらおんぼろの小さなあばら家で、中に入ると広々してるというのもよくあるパターンなんですが、それだけならまだしも、きれいな壁紙は張ってあるしレースのカーテンだし家具も食器もりっぱなもので、電子レンジはムリでも冷蔵庫があってもおかしくない雰囲気というのがおかしい。
よくあるパターンの映画なんですが極めつけはベッピンさんのお父さんが死ぬシーン。
お父さんが撃ち殺されて道路に倒れているところにベッピンさんが駆けつけて抱きよせる。
そのとき集まった町の人たちがキャグニーの素性に疑問を持って「お前は前科者なのか」とつめよるんです。
するとベッピンさんはお父さんをほったらかして毅然と町の人たちに立ち向かってキャグニーの弁護をする。
熱弁をふるう。
熱弁をふるって町の人を黙らせる。
そしてキャグニーと手に手を取って立ち去る。
撃ち殺されて路上に横たわるお父さんほったらかし。
お父さんはどうなる?と思うのは私だけではあるまい。
このシーンだけでもこの映画を見るネウチはある。
「追われる男」とは誰のことかはわかりませんでした。