自治会長選びの季節です。
ウチの自治会では現会長が次期会長を探すことになってる。
近隣の自治会では「くじ引き」というところが多い。
なり手がないのでそういうことになる。
ただし、くじ引きだと誰にあたるかわからない。
くじ引きに参加できなかった人が「運悪く」当たってしまったという話もある。
くじ引きじゃなくて話し合いで決めると言うと聞こえはいいけど、険悪な雰囲気の中でけんか腰の言い合いになって気の弱い人が無理やり押し付けらることもある。
「二度と自治会の役員は引き受けない!」となる。
できればお願いして納得の上引き受けてもらうのがいい。
ということでウチの自治会のドンAさんが「会長お願い方式」を始めた。
で、会長は大変です。
で、大変さを経験した私としては手伝ってくれと言われると断れずずっとお手伝いしてきました。
現会長のTさんは私が策略をめぐらして会長に追い込んだ人である。
コロナもあって二年連続の会長です。
温厚篤実誠実で責任感のある方だけに「会長選びを手伝ってほしい」とは言わない。
「〇〇さんに断られました」「××さんにも断られました」と言うだけ。
Tさんに負けず劣らず温厚篤実誠実で責任感のある私としては「お手伝いしましょうか」と言わざるを得なくなった。
「待ってました!」と言わんばかりのTさんは、「いやあ、わらにもすがる気持ちだったんです」とわらを見るような目で私を見た。
見られた私はわらになったような気がした。
で、わらは、じゃなかった私はきのう今日とTさんといっしょに町内を回った。
きのうは私が前から会長候補として目をつけてた男性に当たったんですが「母の介護で」と断られた。
断る理由として一番多い。
次に目をつけてた女性のところに行ったら、やせてたのでびっくりした。
病気も多い。
本日背水の陣。
最初の女性に「母の介護」で断られた。
私が「次はKさんに行きましょうか」と言ったらTさんは驚いたように「Kさんは去年亡くなりましたよ」と言った。
失礼しました。
万事休すと思ったらTさんが「う~ん・・・じゃあ、Nさんに行きますか。若いサラリーマンなんでムリだと思いますが」と言った。
現れたNさんはさわやかな青年であった。
話を聞いたNさは「人生経験としてやらせていただきます」とさわやかに言った。
うっひょ~!
やった~!
と飛び上がろうとしたときNさんが「家内の意見を聞いてきます」と中に入った。
が~ん!
2015年を思い出した。
30代男性Sさんに副会長をお願いに行ったとき、同じパターンで家に入ったと思ったら猛然と出てきた奥さんの猛反発猛反論でたじたじとなった。
それを思い出してしゅんとしてたら出てきたNさんは「家内に、あなたにできるのと言われました」と言った。
「できます!できます!」と声を合わせて叫んだ。
帰り道でTさんは、「じつは・・・来年もやる覚悟でした」と言った。
よかったよかった。