プーチン大統領とゼレンスキー大統領の会談が、キエフのウクライナ大統領府大統領執務室で行われた。
「どうもどうも、プーチンです」
「はじめまして。ゼレンスキーです。おたくの砲撃で停電中なんですよ」
「うーくらいなー」
「え~かげんにしなさい!」
「ホントにネッ!」
「大統領に敬意を表して非常用電源のスイッチを入れましょう」
「お願いします」
「プチン」
「え~かげんにしなさい!」
「ホントにネッ!」
だじゃれの応酬でなごやかに首脳会談は始まった。
「プーチンさん、ぶっちゃけた話、あなたは国際的に孤立してますよ」
「世界に友人はいっぱいいます」
「たとえば?」
「安倍さん、森さん、鈴木さん、山下さん、秋田犬」
「日本ばっかりですやん。それに山下さんは、プーチンさんとはそれほど親しいわけじゃないと言ってますよ」
「クソ!今度柔道で痛い目に合わせてやる!」
「山下さんに勝てるわけないでしょ」
「フフ、私の実力を知らんのかね。私は軍や秘密警察の猛者を相手に負けたことがないんだよ。私が柔道着を着たらみんな逃げだす。ロシア国内で私にかなうものはいない!なんならバイデンと勝負してもいい!」
「バイデンさんと勝負なら銃でしょう」
「フフ、私は射撃も名人だよ。百発百中、的を外したことがない」
「軍が大統領用に開発した動く標的を使ってるそうじゃないですか。あなたが撃った瞬間、的が弾丸の方向に動くそうですね。そんなことだからあなたは裸の王様と言われるんですよ」
「また西洋かぶれが!裸の王様は西洋の話だ。ロシアに裸の王様はいない!」
「そうなんですか」
「風邪ひくやろ!」
「だめだこりゃ」