「動かざること馬の如し」と言うとヘンだと思う人が多いでしょう。
「動かざること山の如し」が正しい。
乗馬をするようになって「動かざること馬の如し」もありだと思いました。
動かないときは動かない。
徹底的に動かない。
乗馬を始めて間もないころ上級者が馬にまたがったのはいいけど鞭でしばいても足でけっても動かない現場を目撃した。
しばかれても蹴られても知らん顔というか涼しい顔というかすましたもんであった。
乗っていた女性はぶちぎれて「ええかげんにしいや!」と叫んだけど馬の耳に念仏であった。
馬房でエサを食べているときに引き出そうとすると動かない。
これは理解できますね。
理解できるけど引き出さねばならない。
力では負ける。
相手は一馬力。
どうするかと言うと指導員を呼ぶ。
力では引き出せないけど力関係で引き出す。
指導員を呼ぶ声をあげただけで動く馬もいる。
きのうは乗馬クラブ。
久々に「動かざること馬の如し」を目撃した。
きのうの動かざることは過去最高であった。
10分以上動かなかった。
15分くらいかな。
乗っていた女性はあきらめて馬を降りました。
馬房に連れて帰ったんですが帰るのはすいすい動くんです。
仕事をするのがイヤだったのかなんか気に入らなかったのか。
帰るのがあまりに素直に動いたのでちょっとしみじみしました。