充実感とか満足感というのはなかなか味わえるもんじゃないです。
てっちゃんを見に行ったら幼稚園年長さんのみいちゃんが「ハイ」と画用紙を差し出した。
見ると、先日の幼稚園の運動会でみいちゃんが組体操してるところを描いてあった。
二人の子が四つんばいになってみいちゃんがその上に立って両手をひろげてる。
「四つんばい」が上手に描けてました。
「みいちゃん、上手に描いたねえ。幼稚園で描いたの?」
「ちがうよ。おばあちゃんが『みいちゃんが組体操したとこ描いてね』って言ってたじゃない」
そ、そうだったかなあ。
帰ってから家内に聞いたら「そうだったかなあ」と頼りない返事です。
昼からまた行ったので「おばあちゃん喜んでたよ。上手に描いたってびっくりしてたよ。部屋に飾ってあるよ」と言ったらみいちゃんは何も言わずに静かにうなずいた。
何も言わないけど満足そうであった。
それも「パッと満足!」という感じじゃない。
満足感がみいちゃんの顔にじわじわと現われてくるのがはっきり見えました。
充実感というか充足感というか高揚感というか、私が久しく味わったことがないものがみいちゃんの顔ににじみ出るというかあふれ出るというかあふれ出るのをおさえようとしてもおさえきれないというか、見ていてたじたじとなったのであった。