若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

大原美術館

倉敷に行ってきました。

昨日はまず「後楽園」を見物。
後楽園は広いと思いました。

入り口を入ったすぐのところに池があって、歴代藩主が愛したというたくさんのニシキヘビがうじゃうじゃと泳いでいたのなら恐ろしいが、歴代藩主が愛したのはニシキヘビじゃなくてニシキゴイなのでこわくなかった。

ニシキゴイは、客が投げる餌にうじゃうじゃと群がっていた。
のんびり泳ぎながら、パック〜ンと口をあけては餌を食べるニシキゴイを見て、気楽でいいなーと思ったのは素人の浅はかさであった。

去年別の池に放した二千匹の小さなニシキゴイは、一匹残らず食べられてしまったそうだ。
誰が食べるのか。
近所の川にすむ鵜が小さな鯉を食べるのだ。
後楽園に住むアオサギは中くらいの鯉でも食べるそうだ。

悠々と泳ぐ大きなニシギゴイは、小さい時に鵜に食べられず、中くらいになってもアオサギにも食べられず、奇跡的に生き残ったのだ。
勝ち組である。
えらそうな顔をしているのももっともだ。

後楽園にいるとき園内放送が聞こえた。
「お呼び出し申し上げます。両備バスのガイドさん、お客様がお待ちですので、至急バスまで戻ってください」

後楽園の前に、岡山県立博物館があって、「武士の美と心・岡山のサムライたち。サムライスピリットを感じてみないか」という催しをしていた。

あまり気が進まなかったが、時間があるので入った。
これがすばらしかった。

たまたま、「学芸員による解説」が始まったところだった。
居合わせた二十人ほどの客と一緒に解説を聞いた。

何がすばらしいと言って、この、学芸員の佐藤さんがすばらしかった。
かっこいい好青年である。
声がよろしい。
非常によく通る声で、はっきりとていねいにわかりやすく要領よく解説してくれる。
何事によらず、その道に通じた人の教えを受けることが、いかに大事で、ありがたいことか改めて痛感した。

時間つぶしくらいのつもりでふらりと入ったのに、約一時間半、佐藤さんの解説のおかげでみっちり見入ってしまった。

終わったとき、思わず熱烈に拍手した。
賛同者が数名、後に続いて拍手してくれたのでうれしかった。

心の底から満足してしまって、もう帰ろうかと思ったほどであるが、気を取り直して、やはり大原美術館に行くことにした。