若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

2003-01-01から1年間の記事一覧

おせち料理

家内がおせち料理を作っている。結婚した最初の年に、母と二人でおせち料理を作っていたのを思い出す。母がこんなになるとは思いも寄らなかった。今は娘二人がかいがいしく手伝っている。何と言っても女の子がいるというのは良いもので、特にウチの娘達は家内に似…

衝撃の告発

母のいる施設に行く。母におやつを食べさせてからMさん。Mさんは、がっくりうなだれたまま口をあけるので非常に食べさせにくい。食べながらいろいろ口走る。「帰りたい」と言っていたかと思うと、「殺される」同じ言葉をしばらく繰り返す。「弁護士呼べ!」94歳の…

お客様の声

デパートに行く。行きのバスは空いていて、お年寄りが何人か乗っているだけだった。携帯電話のベルが鳴った。誰も反応しない。一人ずつ肩をたたいて尋ねて回るのも面倒なので放っておいた。エンエンと虚しく鳴り続けて切れた。こういうお年寄りは、「ケイタイが…

一気通貫

昨日、東京で就職している長女と、静岡で大学に通っている息子が帰ってきた。久しぶりに一家勢揃いである。子供が三人ならぶと、やはり全員そろった、という感じがする。ずっとそろったままということはない。ジャック・エリオットという歌手の歌の一節を思い出…

母と子の政治論

昨日の帰り、電車に乗って本を読もうとして、私の前に座っている六年生くらいの男の子と、隣の母親がなんかヘンな気がした。うまく言えないが、二人が透明の箱に入っているような感じがしたのだ。塾の帰りらしく、プリントを見ては話し合っている。男の子が…

聖夜のファンタジー2

私は、助手席の息子を見て、巨匠ビットリオ・デ・シーカ監督の名作「自転車泥棒」を思い出した。戦後間もないイタリアで、貧しい男が切羽詰って自転車を盗んでしまう。すぐに見つかって群衆に小突き回される。ののしられる父に寄り添う幼い息子。なんとか切…

聖夜のファンタジー

十年ほど前のクリスマスイブの物語である。小学生だった息子が剣道を習っていた。道場への送り迎えは家内がしていたのだが、その夜、急に具合が悪くなって、私が迎えに行くことになった。私は晩酌党である。二合飲んでいたが、一時間ほどたっているし、大丈…

おっちゃん、これなんぼ?

後藤正治著「スカウト」を読む。野球のスカウトを扱ったノンフィクションである。面白いけれど、今はどうでもよろしい。この中に「怪童尾崎投手」が出てきた。私くらいの年配の野球ファンなら知っている名前だ。大阪の浪商を二年で中退して東映フライヤーズ…

「サンタクロースっているんでしょうか?」を読む

非常に有名な本だ。1897年、ニューヨークのサン新聞社に、8歳の女の子から手紙が届いた。友達が、サンタクロースなんかいないと言うのでお父さんに聞いたら、サン新聞に問い合わせてご覧と言われたのだ。記者の答。「あなたのお友達は間違っています。疑り屋は目に…

は、早い!つ、強い!

母のいる施設に行く。私の仲良し、Mさんは、車椅子から微笑んでくれる。かろうじてわかってもらっているのか。おやつはカステラとコーヒー牛乳だった。母は、食べることも忘れているので、スキを見て口に入れる、という感じである。母に食べさせたり、Mさ…

曽野綾子著「今日をありがとう」

今朝の新聞の書評で取り上げられている。題を見ただけでむかつく。曽野綾子さんは、有名な三流小説作家である。そして、頭が悪くて心が冷たい。三流小説を書いているだけならいいのだが、頭が悪くて心の冷たい人の常として、説教じみたことを言いたがるので困る。…

「心の仕組み」を読む

スティーブン・ピンカーが書いたこの本を、ヘレナ・クローニンという人は、「これまで人間の心について書かれた最高の本だ」と激賞している。私も、これまで人間の心について書かれた本をたくさん読んできた。しかし、それらと比べて、この本が最高であるとま…

いびき

今朝の電車。すごいいびきだった。70くらいの太った男性が、爆音を立てて寝ていた。「携帯電話のご使用は他のお客様の迷惑になりますから」どころではない。三十年ほど前、私は時々文楽を観た。ある日、上演中に、すごいいびきが聞こえてきた。昭和の名人…

朝日新聞に問う

私は、この欄で何度も朝日新聞の偏向した報道姿勢を取り上げ、社会の木鐸としての正しい姿を取り戻すよう要求してきた。今日また同様の指摘を繰り返さねばならないのはまことに遺憾である。朝刊の記事。奈良市内のスーパーマーケットを舞台にした事件が報じ…

「ピエロ・デッラ・フランチェスカの謎」

私の本棚にあるこの本は高い。6200円だ。この本を私は読んでいない。買ったけれど読んでいないという、私にしては珍しい本だ。新聞の書評を見てすぐ本屋に注文した。「著者、カルロ・ギンズブルグが、ルネッサンスを代表する画家の一人、ピエロ・デッラ・フラ…

私はイラクの大統領だ

サダム・フセインが米軍に見つかったとき「撃つな。私はイラクの大統領だ」と言ったそうだ。「私は、○○の大統領だ」と言う自己紹介の言葉は、使う場面が極めて限られると思う。昔、インドの大統領が西ドイツを訪問した時、空港に出迎えた西ドイツ大統領が、手…

年賀状

年賀状の季節である。初めてのイヌ年のとき、葉書いっぱいに、骨をくわえた犬の顔の版画を作った。母に見せたら、年賀状に骨は・・と顔をしかめた。記憶に残るような年賀状は少ない。高校3年のときの、クラブの1年生、Uさんというキュートな女の子を思い…

セールスマンを断る

会社にいろんなセールスマンが来る。私は、断るのが得意だ。父譲りである。父は、セールスマンが自己紹介すると「いらん!用ない!」と背中を向けた。私が、あんまりではないかと言ったら、悪いから聞くだけ聞いて上げようというのは失礼だし、お互い時間の無駄…

人生を楽しむ

新劇俳優の中村伸郎さんの随筆を読んでいたら、「人間、好きなことをしたらいい。自分も、誰に頼まれたわけではなく、芝居が好きだからやってきただけだ」という意味のことを書いておられた。では、中村さんが好きなこと一筋の幸せ者かというと、そうでもな…

ゼロ君の呪文

帰りのバス停。ベンチがあって、昼間だとお年寄りが腰を下ろしてバスを待っている。昨日は、無人のベンチに、竹のつえが一本ぽつんともたれていた。置き忘れられたつえ。わびしいようなおかしいような光景であった。小さな女の子の声がするので振り向くと、…

きのう見た夢

私は、暗い夜道をとぼとぼと歩いていた。ギター教室に向かっているのである。いっしょに歩いているのは、今度新しく入ったらしい男の子である。その子は、どういうわけかサックスと、変わったエレキギターを持っていた。顔を見て驚いた。同じ教室でドラムを…

車内持込

電車に犬を持ち込む人がある。プラスチックのケースに入れているが、あのケースは何か決まりがあるのか?「車内持ち込み可」という認可済みのケースなのか。かなり大きなケースを置いて、親子連れが座っていた。時々、箱から「キューン」という犬の声がする…

忘れられるということ

母のいる施設に行く。毎週のように顔を出していると、入居しているお年寄りが顔を覚えてくれる。私の顔を見ると笑って迎えてくれる。母が私を認識しなくなって久しいが新たに私を認識してくれる人ができるとうれしい。このところ、その人たちがまた私を「忘れ…

ソニー、ボタモチ、天プラ

朝刊。女性のファッションで、毛皮が流行っているらしい。第三次ブームだと書いてある。毛皮ファッションに対する反対運動もよく聞く。この記事でも、日本で長年、「着ない買わない」をモットーに反対運動をしている人が、「他にも着るものがあるでしょう」と語…

短歌実作指導

昨日の続きがはじまると思う人は愚かである。続くわけがないであろう。大学に入った息子が、三島で下宿している。末っ子なので、家内がうるさくかまう。昨日、家内が「寒くない?」とメールを入れたらふざけた返事が来た。「暖かい人ばかりだから寒くない」…

天王寺動物園のカバ

朝刊の「週刊新潮」広告。トップ見出しが、「小泉首相、正月イラク電撃訪問」これは、数日前私がお伝えしたところである。私の、北朝鮮情報、イラク情報について、いい加減なことを書くなと言うご意見があるが、私は長年にわたって独自に培ってきた、霞ヶ関…

白い猿

テレビを見ていたら、真っ白い猿がジャングルの木を伝っていく場面だった。高校のとき見た真っ白い猿を思い出した。私は、高校のときよく授業をサボった。文部省の学習指導要領では、サボることを「怠業」と言う。しかし、私は、サボってマージャンをしてい…

「工事業者さんえ」

昨日、車で走っていて、町で見かけた看板。道路沿いに小さな商店や会社が並んでいる。その店の前にかなり大きな看板が立ててある。ベニヤ板に白いペンキを塗った上に、下手な字で書いてある。「工事業者さんえ」粗末な看板と下手な字と「さんえ」という文字…

落語の会に行った

M君に誘われて落語の独演会を聞きに行った。テレビで時々見る東京の落語家で、M君によれば中堅の実力派だそうだ。会場は補助席も出る盛況で、新作二つと古典が一つという演目に、場内笑いの渦という盛り上がりであったが、私は一度も笑う気にならなかった…

名著「ダットサン」

新聞の書籍広告。「名著『ダットサン』待望の復刊!」わけがわからん宣伝である。有名な学者が書いた民法の解説書らしい。「ダットサン」と言えば、私たちの世代にとっては、懐かしい自動車の名前であるが、法学用語なのか?インターネットで調べる。出版社…