私は、この欄で何度も朝日新聞の偏向した報道姿勢を取り上げ、社会の木鐸としての正しい姿を取り戻すよう要求してきた。
今日また同様の指摘を繰り返さねばならないのはまことに遺憾である。
朝刊の記事。
奈良市内のスーパーマーケットを舞台にした事件が報じられている。
連続殺人事件並み、三段抜きの大きな見出しである。
犯人は夫(49歳)と妻(42歳)である。
このスーパーの食品売り場では、弁当や惣菜など、限定された商品について、「半額!」というシールを貼って安売りしている。
この夫婦は、「半額!」のシールが貼ってある商品から、「半額!」のシールをはがして、自分達が買いたい、「半額!」のシールが貼ってない商品に、「半額!」のシールを貼って、「半額!」でないのを「半額!」で買おうとしたのだ。
夫婦仲良く協力して「半額!」のシールをはがして、別の商品に貼り付けているところを警備員に見つかって、警察に通報され逮捕された。
23個の弁当や惣菜に、「半額!」シールを貼っていたそうだ。
被害総額は6400円で、詐欺容疑による逮捕である。
動機は、カネがなかったからだという。
この夫婦は、写真こそないものの、実名で住所も書かれている。
犯行時刻も、8時50分と詳しく報じられている。
朝日新聞奈良支局に聞きたい。
交通事故で人が死のうが、火事で人が死のうがこんなに大きく取り上げたことはないではないか。
この「半額シール貼りかえ事件」をなぜこんなに大々的に報道するのだ。
しかも、この事件最大の謎である「23個」という数字には全く触れていない。
夫婦には、家で弁当を待つ寝たきりの両親と18人の子供がいたのではないか。
23個の惣菜や弁当から、「半額!」シールをはがして、23個の惣菜や弁当に貼りかえる作業は、大変忙しかったと思う。
貼りかえ作業を進めるうち、貼りかえた商品と、もともとの半額商品がこんがらかることはなかったのか。
それで夫婦でもめていて見つかったのか。
シールは一度にはがしたのか?はがしたシールはどうしたのか。手に貼っておいたのか。23枚となると、手だけでは足りない。おでこに「半額!」シールを貼っていたので見つかったのか。
このような根本的疑問を解明するのがジャーナリストの使命ではないのか?
朝日新聞に「半額!」シール貼るよ。