若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

クビになったプリマバレリーナ続報

重いからといって人気のプリマバレリーナをクビにできるのか。

ソビエト時代には、団長や舞台監督が、自分の気に入らない団員を「資本主義的思想の持ち主である」と言ってクビにしたこともあった。
しかし、今やロシアのバレエ団も民営化で大変なのである。
集客力のあるプリマバレリーナをクビにするより、男性ダンサーたちを、重量挙げや筋肉トレーニングで鍛えたり、プロテインや各種薬剤を無理やり飲ませるほうが自然ではないか。

若草鹿之助商店クラシックバレエ事業部で調査してもらった。

今回のクビ申し渡しの正式な理由は、体重が重いと言うことと、彼女がバレエ団側が命じた食事制限に従わなかったためと言うものである。

甘いものを食べないように再三指導されていたが、彼女は大の甘党なのであった。朝日新聞によれば、バレエ団の指示を無視して、「アイスクリーム無なしの生活なんて考えられないわ」と公然と言い放っていたそうである。

彼女の名前は、ナスターシャ・ハーゲンダッツ・アマイモノスキーという。
愛称は、ミーシャであるが、男性ダンサーたちは陰ではこのプリマを「プリマハム」と呼んでいたそうである。

ナスターシャさんのセカンドネームは本当は「スロブニーワ」である。
ところが彼女は、ハーゲンダッツと契約を結んで、ナスターシャ・ハーゲンダッツと名乗るようになった。
契約金と終身アイスクリーム無料というのが魅力だったようである。

それだけでもボリショイバレエ団側は快く思っていなかった。
ところが、最近になって彼女は、同様の契約をミスタードーナッツおよび天津甘栗と結んだ。
そして今後、ナスターシャ・ハーゲンダッツミスド・テンシンアマグリー・アマイモノスキーと名乗ると発表し、ボリショイバレエのプログラムにもそう記載するよう要求した。

ドーナッツと天津甘栗食べ放題という誘惑に負けたのである。

これによってバレエ団側は一気に態度を硬化させ、今回の処置となった模様である。
団長は、「功績あるミーシャ(注:ナスターシャ・ハーゲンダッツミスド・テンシンアマグリー・アマイモノスキーの愛称)にクビを言い渡すのは、団長としては断腸の思いである」と語った。

これは、下手な駄洒落のようで、面白い団長さん!という気がするかもしれないが、原文のロシア語を直訳するとこうなるのであって、団長さんは別に面白い人ではない。