朝日新聞の記事。
学習指導要領の改訂を検討していた中央教育審議会は、中学の保健体育の時間に、武道とダンスを必修とすべきだという案をまとめた。改正教育基本法で、「伝統と文化を尊重」という文言が入ったことを受けての動きである。
なるほど、それで武道必修か。武道は、柔道、剣道、相撲、なぎなた、弓道、空手、合気道。いいんじゃないでしょうか。
さて、ダンスは、「創作ダンス」、「フォークダンス」、「現代的なリズムのダンス」のほか、ヒップホップなども考えられると、文部科学省は言っているそうだ。
中央教育審議会には、ダンスの専門家はいないようだ。
ダンスの王様、「ツイスト」が抜けているではないか。
まあ、それは私が我慢すればすむことだから許そう。
「創作ダンス」、「フォークダンス」、「現代的なリズムのダンス」、「ヒップホップ」、これで「伝統と文化の尊重」と言えるのか。
それを言うなら、「社交ダンス」は、必修中の必修でしょう。中学生は、小さな紳士淑女だ。スマートな燕尾服と華麗なドレスで、あるときは優雅にワルツを、またあるときは激しくタンゴ、ルンバ、チャチャチャなどを、体育館狭しと踊り狂ってもらいたいものだ。
しかし、それだけでは、改正教育基本法の「伝統と文化を尊重」という精神に沿ったものとはいえない。
なぜ、「日本舞踊」がないのだ。あらゆる武道の基本は腰にある。日本舞踊も腰だ。大いなる共通性がある。
日本舞踊をやると、日本古来の音楽や、詩文にも触れることが出来る。
「♪松の露やら涙やら」という歌詞にあわせて、身体をくねらせ、流し目を送る。
中学生にはちょっと難しいと言うなら、演歌にあわせて踊る「新舞踊」でもよろしい。
こっちのほうが、「現代的なリズムのダンス」や「ヒップホップ」より、安倍首相や伊吹文部科学大臣の理解は得やすいと思う。