朝日新聞テレビ欄に「試写室」というコラムがある。
その日の「注目の番組」を紹介してある。
短い文章で番組を紹介するだけなのに、記者の名前入りである。
今日は、竹田さおりさんが、夜11時からの「素敵な宇宙船地球号」を紹介している。
番組では、京都の料理旅館「美山荘」を取り上げている。
竹田さんの書き出し。
「ここの『フキノトウの白あえ』は、長年のあこがれ。命あるうちに行ってみたいものだ」
かっくん。
日本語になってないと思う。
主語がどうの述語がどうのというのではないが、なんかおかしい。
「フキノトウの白あえ」と「命あるうちに行ってみたい」が、つながらないように思うのだ。
私は、「フキノトウの白あえ」を軽く見ているわけではないし、馬鹿にしているわけでもなく、「フキノトウの白あえ」にうらみがあるわけでもない。
103歳になるおばあさんが、子供の頃食べた「フキノトウの白あえ」を、今一度、命あるうちに食べてみたい、というならわかる。
私が、おばあさんをおんぶして、京都の「美山荘」に連れて行ってあげてもよろしい。
竹田さおりさんは、103歳にはなってないと思う。
いくらなんでも、この書き出しは、オーバーというのを通り越してる。
この、「美山荘」は、摘み草料理で有名で、なかなか予約が取れないらしい。
これは竹田さおりさんの責任ではないが、予約の取れない「美山荘」をテレビで紹介してどうする。
ますます取りにくくなるではないか。
書き出しもどうかと思うが、竹田さおりさんのおしまいの文章にも、かっくんとなる。
「自然を守り、世界的視野によってつくられる摘み草の皿の宇宙に感じ入る」
「世界的視野」!?
「摘み草の皿の宇宙」!?
なんじゃそれは。
竹田さおりさんが、寄り眼をして、摘み草料理が入った皿をクルクル回してる姿が目に浮かぶ。