大阪の人間でありながら、天神祭に関心ないです。
二十年以上前だと思いますが、得意先から、天神祭りの船の切符を押し付けられた。
乗りたい人はいるんでしょうけど、私にとっては押し付けであった。
たしか4万円だったと思います。
社長の話では、「高級な船」とのことでした。
人が多かったのと花火がすごかったのはおぼえてます。
船には、知り合いの社長が何人か乗ってた。
その中の老社長が、乗客のスナックのホステスらしき女性を、船を降りてからどこかへ行こうと誘ってたのでびっくりしました。
朴訥な老社長というイメージだったんです。
しつこく誘って、相手の女性は迷惑そうでした。
別の社長が、「あの人も変わらんなあ」と笑ってました。
その後も天神祭りに関心はなかった。
父の5人の姉の中で、最後に残った伯母が、私が幼かったころの話をしたことがあります。
よくお守りをしてくれたらしい。
「天神祭りのころ、あんたを乳母車に乗せて橋を渡ってると、聞こえてくるお囃子に合わせて、両手を上げて『ちゃっ!ちゃっ!』って、にぎやかな子やったなあ」
うれしそうに笑ってました。
で、天神祭りというと、昭和22、3年、洋装にたぶん下駄ばきの伯母が、乳母車を押して橋を渡ってる姿がうかんできます。