大阪市を廃止して四つの特別区に再編する「大阪都構想」の是非を問う住民投票が行われて僅差で反対多数となり否決されたという新聞記事を見て、大阪市民でなくて良かったと思った人は私以外にも多いのではなかろうか。
コロナのはじめのころスエーデンの対応が話題になったときスエーデンの医学者がテレビでインタビューされてました。
政府として取るべき対策についていろいろあれこれ語った後、「決めるのが私でなくてよかった」と言うのを聞いて激しく共感しました。
「都構想」ですが、まず「とこーそー」という響きが悪いです。
聞いても「なんじゃそれ?」という感じです。
「都構想」についてどう思いますかと聞かれたら、私の得意技「ちょっと考えさせてください」としか言えない。
府と市の「二重行政の無駄」はなくさなければならない、というのは反対する人はないでしょう。
戦後すぐ「大阪観光協会」に勤めてた伯母の日記にも「市と府のしょーもない張り合い」が出てきます。
で、住民自治なんで皆さんで決めてくださいと言われると困る。
こうなると民主主義は大変です。
前回同様、今回も僅差で否決ということなんですが、相撲なら「行司軍配は東方有利と見て東方にあげましたが、同体ではないかと物言いがつき、協議の結果同体取り直しといたします」という感じでしょう。
永遠に取り直しが続きそうですが。
今回、ちょっと考えさせてもらう機会をいただいたので、民主主義、地方自治、多数決についてちょっと考えてみます。