若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

新選組

今年のNHKテレビの大河ドラマは「新選組」だそうだ。

私には、「新選組は悪者」という感覚が何となく残っている。
子供のころ読んだ漫画では、いつも「勤皇の志士はいい人」で「新選組は悪者」だったのだ。
これはたぶん明治政府が、「徳川時代は全部ダメ。徳川幕府は悪かった」という宣伝を行き渡らせて、大衆文化の送り手もそれに乗り、その影響が昭和30年くらいまでエンエンと続いていたからだと思う。

だから、ある少年雑誌で、新選組が主人公の漫画が始まった時、非常にヘンな感じがしたのを覚えている。
その漫画は人気が無くてすぐ終わったように思う。

村山古郷著「明治俳壇史」を読み出したら、いきなり土方歳三が出てきたので驚いた。
慶応から明治と年号が改められた年の十一月、榎本武揚率いる旧幕府軍は函館五稜郭に入り、徹底抗戦の構えを見せた。
新選組副隊長土方歳三も、榎本武揚に従い、旧幕府軍の幹部として新政府軍を迎え撃つ準備をしていた。

その年の師走二十九日、函館山の麓、俳諧師孤山堂無外の離れ座敷で俳諧の集いがあった。
十数人の風雅な客の中に土方歳三もまじっていたそうである。

新選組ファンの人には有名なエピソードなのだろうが、なんとなく、優雅なような、哀しいような、余裕のあるような、切羽詰ったような話である。