若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

音楽とは何か

いろんな音楽があるので難しい質問だ。

「子守唄」は子供を寝かせるための音楽だ。
感動のあまり子供が興奮したり泣き出したりしてはダメだ。
母親が歌いながら寝てしまってもダメだ。

シューベルトの子守唄」や「ブラームスの子守唄」が有名だ。

十年ほど前、娘のピアノの発表会に行った。
そこでピアノを習っている小学生の女の子に、「『ベートーベンの子守唄』、知ってる?」と聞いてみた。
これは案外知られていないのだ。

「知らない」と言うので、歌ってやった。
「運命」の「ダダダダーン!」のメロディで、「はよ寝ろー!はよ寝ろー!」と歌って、「これがベートーベンの子守唄」と言ったら、あくびをして寝てしまった。

「国歌」とか「校歌」「社歌」というのもある。
団結心が高まることがないことはないと思う。

相撲甚句」には、巡業で行った土地に「悪い病気が流行らぬよう」祈ったりする挨拶の役目もある。

「起て万国の労働者!」という歌もあった、とほとんど過去形で言いたくなる。
「起て万国のフリーター!」ではしまらない。
「起て!」と言われても、フリーターは起ちそうにない。

「馬子唄」や「田植え唄」も「保存文化財」的唄になってしまった。
「労働歌」と言うジャンルは機械化によってほとんどなくなってしまったのだろう。

戦時中の軍需工場の話を読んだことがある。
兵器の生産は最重要課題だ。
その工場でも、工場長以下増産に励んでいた。

そういう熱気に当てられてとんでもないことを言い出すバカがいるものだ。

「戦地で命がけで戦っている皇軍兵士を見習って我々も突撃精神で増産に励もうではないか!」
こう叫んだバカがいたのだ。
そして、「うむ!それが良い!突撃精神を起こすにはどうしたらよいかね」と応じたバカな上司がいた。
「ハ!毎日一時間を『突撃時間』ときめ、スピーカーで工場中に突撃ラッパを鳴り響かせましょう!」
「よっしゃ!それでいこう!」

こうして、その工場では毎日一時間、ず〜っと、絶え間なく、狂ったように突撃ラッパが鳴り響き、工員の士気を高めたのであった。。
その結果不良品が続出して、「突撃時間」は1週間で廃止されたということである。