若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

台風

今年は台風が多い。

どういうのを「台風」と呼ぶのだろうかと、インターネットで調べた。

気圧は関係なく、風力で決めるようだ。
気象庁の「風力階級」で「8」以上だと「台風」。

「風力階級」とは何か。
またインターネットだ。

19世紀のイギリス海軍の提督ビュフォードが考案したものをもとに、世界各国が使用している。

「風力0」から「風力12」までの階級表を掲げているページもある。
「階級」と「名称」と「風速」と「陸と海での状況」から成り立っている。
行き届いている。

たとえば、「風力0」は、日本語名称「静穏」
風速は「0〜0.2m」で、状況としては、海上は「鏡のようになめらか」で、陸上では「煙がまっすぐ立ち昇り、紙飛行機に適する」

「紙飛行機に適する」!
うれしいではないか。
詩心があると言うか、稚気愛すべしというか、日本海海戦の「本日天気晴朗なれども波高し」以来の伝統を受け継ぐ名文である。
感激した!
気象庁が好きになってしまった。

「風力2」は「軽風」と言い、風速は「1.6〜3.3m」、海は「一面のさざ波」で、陸では「顔に風を感じ、凧揚げに適する」

台風の「風力8」は、「疾強風」と呼ばれ、風速は「17.2〜20.7m」、海は「波頭が聳え立ち、しぶきは渦巻きとなって波頭から吹きちぎれる」
さすが海軍由来のものだけあって、海の描写に迫力がある。

「風力9」は、「大強風」で、「波頭がのめり、うなり声を上げ水煙が立ち、波の高さが7〜10mになる」
うなり声?

日本海海戦以来の伝統を受け継ぐとは言え、文学的過ぎるのではないか。
しかし、国連の世界気象会議に参加した我が国の気象庁長官が、世界各国の代表を前に、日本の「風力階級表」を説明するとき、「慎重に検討いたしました結果、紙飛行機に適し」とか「凧揚げに適するものと認めるにやぶさかではございません」などと演説すると思うと楽しくなるが、インターネットはそれほど信頼できる世界ではない。

念のため他のページをあたったら、風力階級表の説明に「紙飛行機」など出てこないではないか!
なんじゃ、これは?
私が読んだのは、「愛媛県総合科学博物館友の会」のページであった。

はは〜ん。
「友の会会員」の子供たちのために、「紙飛行機」と「凧揚げ」を付け加えたのだな。
なんの断りもなく勝手にまぎらわしい文章を付け加えないで下さい。

感激して損した。