若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

朝日新聞に問う

奈良版のカラー写真。
男性が二人で大きなブーメランのような不思議なものを持ってにっこり笑っている。

一人は袈裟を着て一人は背広であるが、二人ともツルツルの坊主頭なのでどちらもお坊さんで、手に持っているのは本堂の屋根に乗せる瓦かなにかだろうと思って記事を読んで驚いた。

袈裟を着ているのは壷坂寺の住職常盤勝範さんだったが、もう一人の坊主頭は、日本航空ご被災者相談室大阪相談室長馬場宣明さんだった。
坊さんじゃなかった。
さて、壷坂寺の住職と日本航空ご被災者相談室大阪相談室長が手に持っている謎の物体は?

なんと、34年前インドで墜落した日航機の部品なのだ!
この部品を壷坂寺で供養してきたが、このたびの法要後日本航空に渡された。
住職は、「これを安全の礎にしていただきたい」と語り、日本航空ご被災者相談室大阪相談室長は、「私が入社した年の事故で、この部品はアンテナだと思う」と語った。

そんなことはどうでもよろしー。
インドで墜落した日航機の部品がなぜ壷坂寺にあるのか書いてほしい。

文化欄。
「考古学の公開講座
考古学ファンの水準が上がり、各地で開かれる講座の内容はプロ顔負けだそうだ。

発掘された物の寸法を測り復元図を描いたり、遺物から古代人の精神を読み取る方法を学んだり、「卒業論文」まで書く講座もあるそうだ。

日本の考古学は元々アマチュアの貢献が大きかったというところまで読むとめでたしめでたしであるが、最後の文章が引っかかる。

「まあ、眼の肥えたファンがふえるのは考古学にとってもいいことだが・・・・」

奥歯にモノがはさまったような言い方だ。
「いいことだが・・・」?
何が言いたい?

私は遺跡の発掘は趣味ではないが、文章の意味の発掘は得意だ。
この文章からは、アマチュアファンを半分迷惑がっている専門家の本音が読み取れる。

「どうですか、最近の考古学ファンは」
「興味を持つのはいいんだけどね・・・。現地説明会なんかで中途半端な知識を振り回して質問するので困ります。ひどいのになると勝手に古墳にもぐりこんだり、写真をとりまくったり出土品をくすねたり」
「ちょびや落王や昇寛みたいですね」
「いや、あの三人には手を焼いてます。ヒマなもんで早くから来て説明資料を何十部も取って、後から来た人に売るんですよ」
「それはひどい!」

何の話か。
考古学公開講座だ。