若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

ファンタジー

ナルニア国物語」のヒットを受けて、インターネット上では、続編の「ヘルニア国物語」が様々なバージョンで公開されている。
ここに語られるのは、若草鹿之助商店バージョン「ヘルニア国物語」である。

ヘルニア国!
なんというファンタジックな響きであろうか。
正義と悪が激しく戦い、愛の花が咲き冒険の嵐が襲う国。

長年にわたり、腰椎椎間板ヘルニア派の貴族と頚椎椎間板ヘルニア派の貴族が覇権を争ってきたこの国が、一人の偉大な男によってついに統一される日が来た。

その男こそ、「キング・オブ・ヘルニア」!
腰椎椎間板ヘルニアのみならず頚椎椎間板ヘルニアをも兼ね備えるばかりか、大脳ヘルニア、網膜ヘルニア、鼓膜ヘルニア、気管支ヘルニア、肝臓ヘルニア、尾骶骨ヘルニアを独占する、まさに「ヘルニアの王者」であった。

ヘルニアの宮廷において王を助けるのは、宰相バンテリン大公、国務大臣サロンパス公爵、そしてサロメチール将軍であった。

王が玉座についてまもなく、ヘルニア国の統一を快く思わぬ東の隣国リューマチ帝国が侵攻してきた。
サロメチール将軍必死の防戦も準備不足はいかんともしがたく、領土の一部を奪われることになった。
それを見た南の隣国、坐骨神経痛民共和国は、ヘルニア国恐るるに足らずと攻め込んで領土を奪い取った。
それを見た北の隣国、肩こり王国は、北方領土を奪った。

ヘルニア王は宮廷に、バンテリン大公、サロンパス公爵、サロメチール将軍を招集した。
バンテリン!国家の一大事である!次々に領土がヘルニア国」
「えーかげんにしなさい!」
「ほんとにネッ!」

            −完−