若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

偽装

賞味期限をごまかしたり、産地を偽ったりするのはよくない。

よくないが、賞味期限とか産地がそれほど大事かというと、それほどでもないように思う。
賞味期限が、二、三日ずれてようが、但馬牛が佐賀牛であろうが、比内地鶏がブロイラーであろうが、わかる人は少ないと思う。

舌の肥えた人にはわかるのだろう。
そういう人が気にすればいい。
わからない人は、気にしなくていい。
わからない人がわかったふりをするのは偽装だ。
わからない人が、ブロイラーより比内地鶏だ、などというので、ブロイラーを比内地鶏にする。

私には、大吟醸大吟醸でない酒の違いはわからないと思う。
スコッチとスコッチでないウイスキーの差もわからない。
これが今フランスから届いたばかりのボージョレヌーボです!といわれて、ミツカンポン酢を飲まされてもわからないというほどではないが、まあ、あまり違いのわかる男ではない。

酒は、気の合った友達と気楽に飲むのがいい。
大吟醸でも、中吟醸でも、小吟醸でもいい。
ミツカンポン酢はだめだ。
ミツカンポン酢を非難するつもりはないが、この場合、ミツカンポン酢はだめだ。

ブランドや品質にこだわってるな、と思われるといけないので断っておきますが、ミツカンとスコッチや大吟醸とをくらべているわけではない。
いくら気の合った友達とでも、ミツカンポン酢を飲む気はしないということだ。

偽装とは、相手の、根拠のない思いこみを利用することだ。
比内地鶏はおいしいという思いこみを利用して、ブロイラーを売る。

一口食べて、「ぺっ!なんだこれは!?これが比内地鶏か!?ブロイラーじゃないか!」と大騒ぎになったという話は聞かない。

比内地鶏も吉兆も、あまり大きな顔はしない方がいいと思う。