「歌会始」というのがあります。
たいそうなイベントのようです。
すべてのたいそうなイベント同様、もともとは、たいそうなイベントではなかったんだろうと思います。
たいそうではないイベントを、たいそうなイベントが好きな人たちが、たいそうなイベントに仕立て上げるんだと思います。
「歌会始」じゃなくて「歌始め」は、たいそうじゃないかも知らんけど、注目のイベントでございますよ。
人間はいつ歌いはじめるのか。
いや、他人はどうでもええわ。
ウチの子は、ウチの孫はいつ歌いはじめたのか。
これは、よくわからんですね。
いつのまにか歌い始めてる。
初孫はなちゃんが一番初めに歌った歌はなにか。
忘れました。
「大きな栗の木の下で」だったか「うれしい雛祭り」だったか、「アンパンマン体操」だったか。
もうすぐ3歳のあきらくんは、まだ歌わないみたい。
言葉はどんどんため込んでいて、ただいま猛烈にアウトプットしておりますが、歌は出ない。
テレビを見たりして、歌もため込んでるはずなんですが。
今日、ウチに来たあきらくんに、歌を教えこもうとしました。
NHKの朝の連続ドラマ、『朝が来た』のテーマソングを、私が自慢のテノールで、いや、バリトンだったかな、まあ、ソプラノじゃないのはたしかですが、声を張り上げて歌ってやりました。
私が知ってるのは、「♪人生は紙飛行機」という部分だけです。
私が歌い終わって、あきらくんに、「歌って」というと、首を振ります。
何度も歌ってやりました。
そのつど、「歌って」と言っても、首を振るばかりでした。
でも、わかるんですよ。
あきらくんが、私の歌を懸命に聞いてるのが。
表情でわかります。
ぼ〜っとしてない。
私が歌うのを、聞き逃すまいとして、真剣に聞いてる。
おもちゃの自動車をもてあそびながら、私の歌に集中してるのが丸わかりです。
繰り返し歌ってやりました。
あきらくんは、知らん顔を装ってました。
さて、私が歌うのをやめて家内と話してたら、あきらくんが、向こうの方で、おもちゃの自動車を動かしながら、鼻歌を歌い始めたんです。
「♪人生は紙飛行機・・・」
おお!
もうすぐ3歳児、吸収早いなあ!
アウトプットも早いなあ!