西部劇映画『決断の3時10分』の原作を読みました。
文庫本で30ページほどの短編小説で、題は『3時10分発ユマ行き』です。
作者は、エルモア・レナードという人で、村上春樹さんの訳です。
村上さんは、エルモア・レナードの小説を、どうしても紹介したくて翻訳したそうです。
小説には女性は出てきません。
単なる「男のナントカ」の物語です。
ハリウッド映画はそうはいかんので、「女のナントカ」を引っ付けたみたい。
引っ付けた方がマシかな。
似たようなもんですが。
文庫本には、『3時10分発ユマ行き』のほかに『オンブレ』という中編も入ってます。
これも映画になったそうです。
『オンブレ』は、文庫本の表紙裏の紹介では、「アリゾナの荒野を行く7人を乗せた駅馬車。・・・幼少期をアパッチに育てられた伝説の男と悪党たちが灼熱の荒野で息詰まる死闘を繰り広げる」と書いてあります。
本のはじめの方で、7人の乗客が登場します。
色々「わけあり」という感じの7人です。
なにかおっぱじまるんだな、という雰囲気が満ち溢れすぎてしまってて、ここで読むのをやめるのがよさそうだと思ってしまう。
やめるのももったいないので飛ばし読みしましたが、期待通りいろいろあって、最後は死闘でした。
わたし向きではない本でした。
駅馬車会社の路線廃止の話が出てきます。
鉄道との競争に負けて、次々に駅馬車の路線を廃止するんです。
こういう話の方がわたし向きです。
インディアン保留地の話が出てきます。
土地を取り上げられたインディアンが保留地に押し込められる。
アメリカ政府は、肉や衣料品を配給する。
配給に絡んで不正を働いて私腹を肥やす男が出てくる。
こういう話もわたし向きです。
自分向きのものを探すのはむずかしいです。