「セサミンよりいい加齢のための成分は見つかっていません」
一瞬、セサミンは加齢を促進するのか?と思ってしまった。
そんなことを言うたとめにチラシを配るわけないですね。
でも、この文章は書き替えた方がいいと思います。
「セサミンよりいい加齢に打ち勝つための成分は見つかっていません」
こう書きたいのはヤマヤマだけど、こう書けないんだと思います。
打ち勝つかどうかわからんから。
で、ヘンな文章になる。
実際のとこどうなのかとネットで調べたら、読売新聞の医療サイトで取り上げてました。
ゴマなどの成分「セサミン」がいろいろ効果があると言われているが、医学関係の研究論文を調べたら、ヒトに対する効果を調べた研究は極めて少数だし、それもたしかな科学的根拠となるような質の高い研究ではないとのことで、「今後に期待したい」とのことです。
最近、大阪大学教授の免疫学者宮坂昌之先生の本を読んだんですが、そのなかに「サプリメントは効くのか」という一節がありました。
そこを読んで、ふむふむ、先生は効かないと言いたいのだなと思ってたら、最後に先生は突如「私はサプリメントや健康食品が悪いと言っているのではありません」と言うんです。
これを、先生がきっぱりと言い切ったととるか、奥歯にものの挟まったような言い方だと思うか、むずかしいとこです。
先生は、日本国民がサプリメントや健康食品に使うカネは、一年で2兆円だと書いてます。
日本国の科学予算は2300億円だそうです。
新薬開発には巨額のカネがかかるが、それでも一件につき300億円から500億円ほどだと書いてます。
サプリメントに使うカネを研究費に回してくれたら新薬がどんどん開発できるのにと書いてます。
「私はサプリメントや健康食品が悪いと言っているのではありません」
こう、きっぱりと、奥歯にものの挟まったように言わざるを得ない先生の胸中察するに余りあるのであった。