5月にやるライブで、パット・ブーンのヒット曲「砂に書いたラブレター」をYさんが歌うことになった。
1月のライブでは、速くて、高い音域の曲ばかりで、Yさんが酸欠で最後の「ダイアナ」で「口パク」状態になってしまったので、ゆったりしたテンポの曲を入れようということになったのである。
パット・ブーンには悪いが、Yさんの「息休め」と言おうか、息継ぎ曲だ。
高校生の頃、ラジオでよく聞いた。
原題は、「LOVELETTERS IN THE SAND」というのだが、あるとき、アナウンサーが、「砂に書いたラブレター」という邦題はおかしい、と言った。
「ラブレターと言えば手紙でしょう。『砂に書いたラブレター』では、砂の上にエンエンと手紙を書いたように感じがしますね。私は、『恋の砂文字』と訳すべきだと思います」
そうかな?
私は首をひねった。
「砂文字」というと、「砂に書いた」というより、「砂で書いた」という感じではないか。
砂をパラパラとまいて字を書く。
インディアンの占いみたいだ。
とにかく、どちらも間違いである。
歌詞を読むとわかるが、「LOVELETTERS IN THE SAND」は、「サンドイッチに書いたラブレター」という意味なのだ。
アメリカの新婚ほやほやの奥さんが、夫に持たせる昼食用のサンドイッチに、マヨネーズで、「I love you!」と書いたという、微笑ましい内容である。
家から送り出すときに、夫に抱きついて、「食べる前に、あけてみてネッ!チュッ!」
夫が、会社で昼休みに食べようとして、あけてみた。
マヨネーズで何か書いてあるようだが、ぺしゃっと押しつぶされているので、何と書いてあるのかまようねーず。