水に、「ありがとう」という言葉を聞かせたり見せたりしてから凍らせるときれいな結晶ができて、「ばかやろう」だと汚い結晶になる、というような話が新聞に出ていた。
小学校の道徳の時間でも取り上げられているらしい。
調べてみたら、江本勝という人が言い出したことだ。
著書『水からの伝言』を自らのホームページで宣伝している。
この人は、「愛」とか「慈悲」とか言う言葉を水に見せて(?)結晶を撮影している。
「世界のすべての水に愛と感謝をささげよう」と言っている。
水道の蛇口に、「ありがとうございます」と書いたメモをはっておくのも良いそうだ。
水を差すようだが、この人は水をわかっていない。
私も長年水を研究してきた。
水は己の心を映す鏡である。
水は本来「ありがとう」と言われて喜んできれいな結晶になったり、「ばか」と言われて怒ったりいじけたりして汚い結晶になったりするような単純なものではない。
江本さんの実験は正しいのであるが、江本さんの心を映してそうなるのだ。
江本さんが単純な人だということを証明しているのである。
水をなめてはいかん。
飲みなさい。
私が水に「ありがとう」と言ったとする。
水は、「むむ?なにをたくらんでる?」と怪しんでヘンな結晶になってしまうだろう。
江本さんと彼の賛同者達たちは1999年、琵琶湖で宇宙の調和と平和を祈った。
すると、毎年のように発生する「外来藻」が発生しなかったそうだ。
「外来藻」という「藻」があるのかどうか知らんが、江本さんは嫌っているようだ。
江本さんたちが「外来藻」を呪い殺したのだ。
この人は生命の尊厳と神秘をわかっていない。
水や藻をおもちゃにしてはいけない。
おまけにこの人は「波動シリーズ」商品を売っている。
こういう人は、若草鹿之助商店刑罰事業部のお買い得刑罰、「水責めの上火あぶりで乾かしてからはりつけ」にしなければならない。
いくら謝っても水に流したりしない。