若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

憂国討論会

昨日テレビで討論会をしていた。

家庭内暴力、親殺し、子殺し、靖国問題、中国、韓国、北朝鮮との関係まで、今日の日本が抱える大きな問題を総合的に取り上げていた。
民放では珍しい硬派の番組だ。

出席者は、武部自民党幹事長、細木数子氏、武田鉄也氏、加藤茶氏。
各界を代表する論客が、国を憂え世を嘆き縦横無尽に語り合うさまは見ごたえがあった。

まず武部幹事長にお詫びしたい。
私はこれまで武部氏を、軽挙妄動グループのリーダー、口から出まかせ派のスターだと思っていた。

しかし、昨日の番組を見て認識を改めた。
細木数子氏、武田鉄也氏、加藤茶氏との討論を通じて、私は武部氏が意外に知性的理性的で公正中立な感覚の持ち主であることを知った。

四氏は対等に意見を戦わせていたが、私の目で冷静に見て、四人の中で自民党幹事長の要職を任せうるのは武部氏以外にはないと思った。
番組の中で細木氏は武部氏に自民党総裁の座を狙う気はないのかと聞いていたが、たしかに四氏の中で自民党総裁にふさわしいのは武部氏だろう。
いずれにせよ、この番組に出演したことは自民党内での武部氏の存在を大きくクローズアップしたといえる。

細木氏は期待通りの大演説連発で大いに満足したが、期待はずれだったのは武田氏と加藤氏だ。
私は、両氏が、細木氏、武部氏の発言の揚げ足を取り茶化しおちょくりひやかしコケにし駄洒落を連発し白目をむきヘンな顔をし悪ふざけの限りを尽くすものと期待していた。

ところが両氏は細木氏の意見を神妙に承り、悪ふざけの限りを尽くすどころかよいしょの限りを尽くしていた。
「お笑い系」すなわち「道化」としての自覚が足りない。
道化とたいこもちを混同している。
たいこもちは「座持ち」であり、道化は座をぶち壊すのが仕事だ。
初心に戻ってぶち壊しに励んでもらいたい。

お笑い系の人が年をとると、「いい人系」にいくことが多い。
武田氏加藤氏にはその傾向が見える。
それに比べて細木氏武部氏はまだまだ老け込んでいない。
漫才コンビとして充分いける。

大阪の古い漫才なら「木村小円栄子」、今の東京の「あした順子ひろし」系である。
女が頭の回転口の回転で男を圧倒し男を張り飛ばし投げ飛ばす古典的パターンだ。

細木氏は番組で、男の役割女の役割をしきりに強調しておられた。
漫才のこういうパターンを念頭においてのことであろう。