相田みつをさんも面白いが、インターネットで見ると、相田さんのファンも面白い。
「起業アドバイザー」が書いている。
「割烹、和菓子屋さんなど、相田みつをのクライアントで・・・」
相田さんは経営コンサルタントもしていたのか。
ファンなのかクライアントなのか不明だが、ある女社長のホームページがある。
タイトルは「ありがとうの奇跡」
この社長が入院している時、相田さん夫妻が見舞いに来てくれたというから、ファンにせよクライアントにせよ、いずれにせよ相当なものだ。
ご自分で「ババタリアン」といっておられるから、かなりの年配だろう。
この人は、死ぬまでに百万回「ありがとう」と言おう!と決意した。
相田さんのファンまたはクライアントにふさわしい決意だ。
どういう計算からか、一日百回の「ありがとう」がノルマになったようだ。
毎日百回「ありがとう」というのはかなりハードなことだと訴えている。
そうでしょうな。
社員がやってくる。
よっしゃ!こいつにありがとうと言おう!と待ち構えている。
「社長、給料上げてください」
「あり・・あり・・ありえない!」
腹立つな。
クビにするかもしれんな。
また社員がやってくる。
よーし!今度こそ言うぞ!
無理矢理にでも言うぞ!
「社長!引越しするんですが、どこに頼めばいいでしょうか」
「あり・・あり・・ありさんマークの若草引越しセンター!って、おちょくっとるんか!」
百回言えなかった日は、寝る時に「不足分を補うため、呪文のように『ありがとう』と唱える」そうだ。
この女社長が、夜な夜な布団の中で、歌うがごとく語るがごとくうなるがごとく叫ぶがごとく、「ありがとうありがとう」と唱え続ける姿を見れば、「ありがとう」が感謝の言葉なのか呪いの言葉なのかわからなくなってきますよ。
この社長の本業は「スーパー銭湯」である。
会社のマークは、日本を代表するデザイナーに頼んだ。
コンセプトは、21世紀の・・・なんだったか忘れた。
マークはオレンジの木で、実が21個ついている。
これは「聖母マリアの恵に感応しています」そうです。
副業として、奇跡の繊維「レッドピュアラ」で編んだ靴下や腹巻も売っている。
レッドピュアラは、身体に酸素を送り込んで糖尿病や高血圧を防ぐ。
開運水晶印鑑も売っている。
ありがとうだけではだめみたいだ。