大学の美術部の先輩Aさんが、東京から出てくるというので地下鉄なんば駅で待ち合わせました。
どこかで飲もうかということになって、困りました。
なんば駅近辺のことを知らないんです。
Aさんに、「大阪人でしょ」といわれたけど、ちがいますよ。
東大阪市に長年住んでました。
東大阪市の自宅から、大阪市の学校に通ってた。
職場も東大阪市で、東大阪市の自宅から通った。
では東大阪市にくわしいかというと、ぜんぜんくわしくない。
自宅周辺徒歩10分圏内にはくわしい。
それから奈良に引っ越したけど、奈良のことは全然知らない。
大阪人でもなく東大阪人でもなく奈良人でもないように思います。
先日、大阪駅前の第三ビルに行く用事があった。
どう行けばいいかわからない。
大阪駅前は、高校、大学時代はくわしかった。
今はぜんぜんダメ。
第三ビルはどこかときょろきょろしてたら、私と同年配の男性が、「どこへ行くんですか」と声をかけてくれた。
「第三ビルですか。ご案内しましょう」と言って、先へ立って歩き出した。
友達と待ち合わせてるんだけど、だいぶ時間があるんだそうです。
退職するまでこのあたりに勤めてたのでだいたいわかりますとのことであった。
どんどん歩いて、「あれです」と指を差すビルには、「第二ビル」と書いてある。
え?ちがうんじゃないか、と思ったけど、そのビル目指してどんどん進んでいく。
「入り口はこっちです」と案内してくれた入口に、「第二ビル」の看板があるのを見つけて、男性はあわてて進路を変えて、「え〜〜〜っと」と言いながら、なんとか第三ビルを見つけてくれた。
こういう人は、「自称大阪人」とでもいうのであろうか。