ドイツのメルケル首相が日本に来ました。
今、イギリスの歴史家ウエッジウッドさんのエッセイ集を読んでます。
その中に「ドイツの起源」という短い文があります。
その文章の最後の一節。
「政治以外のあらゆる分野で、ドイツ人があげた業績はすばらしいもので、突出したものさえある。しかし、それは個人、あるいは小さな集団がなしとげたことである。政治に関しては、ドイツ人は、その歴史を通じて洞察力のかけらも見せたことはない。ドイツ人というのは単に悪い隣人というだけではなく、自尊心のない悪い市民なのである。過去1500年の間、ドイツ人は、ヨーロッパ大陸における自分の立場に満足したことはなかった。将来、ドイツの立場がどうなるのかわからないが、それはもはやドイツ人が決めることではない。」
穏健保守のウエッジウッドさんにしては、えげつない書き方ですが、1944年の文章と思えば納得です。
第二次大戦中から戦後すぐくらいの文章が多いので、ドイツに関しては徹底的に厳しいです。
「ドイツはヨーロッパの疫病神である」とか「マルチン・ルターが諸悪の根源である」みたいな文もありました。
たぶんウエッジウッドさんはまだおとなしい方で、もっともっとえげつない見方もあったと思います。
これを読んで、戦前の日本に対する西洋の見方はどんなだったか興味がわきました。
「狂気の集団イスラム国」扱いかな。