いろいろ本を読んでます。
若いころは、読んでる本の題名、著者名、出版社名、値段くらいは頭に入ってた。
今やそういうことは何もわからず読んでることがほとんどです。
題名が何だったか著者がどういう人だったかわからないまま読んでる。
もちろん買うときはわかってますよ。
読み始めると忘れてしまう。
キンドルを使うようになってますますなにがなんだかわからなくなってきてます。
なんでこんな本買って読んでるのかな?
東西の交流についていろんな学者が書いてます。
東西交流というと、「ヨーロッパとアジアの出会い」とか大きな話になるけど、たとえば15世紀、ドイツの貴族の若者がスペインに行ってあまりのちがいに驚いたという旅行記が残ってる。
ヨーロッパでも所変われば大違いだった。
この若者は非常に豊かな貴族の息子で、ヨーロッパ武者修行に出たんです。
騎士の武者修行があったんですね。
いろんな王様の戦争に飛び入りで参加する。
お供を一人連れてなどと言うあたりまえの武者修行じゃない。
お供を大勢連れてる。
なんと、画家も連れてる。
自分が会った王様とかの肖像画を描かせるためです。
すごいです。
歴史学者もこういう細かい事実をほじくりださないとだめなんでしょうね。
コロンブス以後の中南米の食料事情について調べてる学者もいます。
当時、イグアナが重要なたんぱく源だった。
大トカゲですよ。
当時のスペイン人が「イグアナを見て食べようと思う人間はいないだろう。しかし、食べてみたら、うま~~い!」と書いてます。
キジに似た味だそうです。
スペイン人にとってイグアナは見たこともない謎の生物だった。
陸と水中を動き回ってる。
獣か魚かというのが大問題になった。
生物学的にじゃないですよ。
文化人類学的な大問題だった。
カトリック教会では肉を食べてはいけない日が決まってた。
イグアナが獣なら食べてはいけないが魚なら食べてもよろしい。
ということで激しい論争の末イグアナは魚ということになった。
納得しない人は多かったけどそうなった。
同じころ、北米大陸のカトリック教会ではビーバーが獣か魚かという大論争があって、やはり魚という結論になった。
イグアナとビーバーを魚ということにして食いまくったカトリック教徒。
えげつないです。