若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

ちび!

近所のスーパーで。

サービスカウンターの近くで、ボーっと立ってました。
90歳くらいと思える男性が、小さな手押し車を押して、ヨロヨロと近づいてきました。

イスにもなるような手押し車で、座面にあたるところに、たこ焼きが2パック、あんころもちが2パック乗っていました。

このスーパーでは、サービスカウンター付近に置いてあるお菓子などは、レジではなくて、サービスカウンターで清算するんです。

老人の歩き方を見て、家からここまでよく来られたなと思いました。

カウンターの前で立ち止まると、女性店員に目を向けました。

カウンターの中では、三人の女性が仕事をしてました。

一人は非常に背が高い。
一人中くらい。
一人は非常に背が低い。

老人は、背の低い女性に向かって、「おい!ちび!」と呼びかけました。

「おい!ちび!」と言っても、迫力ないです。
声がかすれてスカスカの「おい!ちび!」です。

「ちび」は無言で老人を見ました。

「おい、○○さんは?」
「今日は、お休みいただいてます」
「そうか」

老人は背の高い女性に、「あんた、きのうおらなんだな」と言いました。

背の高い女性はにこやかに、「お休みいただいてました」と答えました。

老人は、たこ焼き2パックと、あんころもち2パックをカウンターに置きました。

「ちび」が、たこ焼き2パックをポリ袋に入れて、あんころもち2パックを別のポリ袋に入れました。

すると、老人は、「ちがうがな!」と言いました。

「たこ焼きと、あんころもちと、ひとつはあんたらのや」
「え、いただけるんですか。ありがとうございます」

この老人は、毎日ここにきてるんでしょうな。
カウンターの中の女性たちのファンかな。
たこ焼きなどをプレゼントするのが生きがいなのかもしれない。

それにしても、カウンターの女性たちが客からたこ焼きなどをもらうことはどうなんでしょうか。

問題になってるかもしれない。
孤独な老人対策として積極的に取り組んでるのかもしれない。

かなり大きな問題のような気もするし、ぜんぜん問題じゃないような気もするのであった。