去年の今頃ですね、ご近所のAさんがウチに来られたのは。
顔は知ってるというくらいのAさんが、なんの用かなと思ったら、自治会の役員を引き受けてほしいという話でした。
おお!と思いましたね。
というのは、「そろそろ自治会のお手伝いでもした方がいいんじゃなかろうか」と思ってたんです。
そんな時にやって来たAさんのことを、「飛んで火に入る夏の虫」というのかな、ちがうな。
私は、自治会には無関心でした。
あることくらいは知ってた。
町内大掃除も家内は参加してたけど、私はなんの行事にも参加したことはありません。
というより、自治会の行事なんか知らなかった。
そんな私が、寄る年波か、お手伝いをというような殊勝な心を起こしたんですから不思議なもんです。
ひとつには、頭のネジがゆるんで来たという自覚があった。
前からゆるんでますが、かなりゆるんで来た。
自治会の仕事でもして締めなおそう!
こういう気があった。
で、Aさんに、「お手伝いする気はあります」と言ったら、パッと顔を輝かせて、「じゃあ、会長をお願いします」と言ったんです。
これにはびっくりした。
「あのね〜、あ〜たね〜、自治会完全無関心の私ですよ。な〜んにも知らないんですよ。お手伝いする気はありますが、いきなり会長はいくらなんでも・・・」
そんなことはどうでもいいようでした。
とにかく、なにがなんでも、誰でもいいから会長を引き受けてもらわなければならぬという切羽詰まった気持ちがAさんの全身からあふれ出してるのであった。
しかし、何があふれだそうとムリなものはムリ、会長以外なら引き受けますと言って、お断りしたんですが、翌日、自治会のドン、Bさんとともにやって来た。
Bさんのことは全然知りませんでした。
あとになって、この十年ほど、自治会のために熱心に働かれた頼りになる方だと知りました。
たぶん、そのBさんの熱い思いが伝わったんでしょうなあ、引き受けちゃった。
こんな私でも、マシな方なんですよ。
他は、「くじ引きで会長」というところが多いんです。
私なんか、まだ意欲がある方だと言えると思うんですが、くじ引き会長とどう違うかというと、ぜんぜん違わんな。(-_-;)
とにかく、頭のネジのゆるみを確認して締めなおすという当初の目的は達成できたと思います。
趣味と孫の相手で過ごした何年かで、かなりゆるんでました。
経験してよかったと思います。
ただし、他の役員にヘンな人がいたらダメですよ。
それは、ウン次第ですね。
私は、ウンがよかったです。
父が、晩年によく、「人間、ウンやなあ」とよく言ってましたね。