自治会会計の女性Aさんから、決算書の作成を頼まれました。
前から、お願いされてました。
資料をもとに決算書を作るくらいお手伝いしようと思ってました。
Aさんに、会計を引き受けてほしいと頼んだとき、私が強引だったと言われたからです。
介護士として忙しいのに、「若草さん、強引やったもん!」とにらまれたからです。
罪滅ぼしに、決算書作成のお手伝いと思ったんですが、きのうAさんが持ってきた「資料」を見てびっくりした。
手書きの「現金出納簿」みたいなのだけだったんです。
パソコン使ってないのか。
Aさんが持ってきた「自治会会計用USB」には、十数年の資料が各年度ごとに入ってましたが、29年度分は空白。
なんにもなし。
べつに手書きでもいいんですが、十数年データが残ってるのに、29年度だけなしではまずいと思って、「強引」の罪滅ぼしにデータ打ち込みから決算書作成まで頑張りました。
今年度の役員間の連絡はメールで済ませましたが、30年度の自治会会長のBさんは、パソコン、ケータイなし。
27年度、私が会長の時、副会長を引き受けてくれた方です。
温厚篤実素朴といった感じの、私よりいくつか上の男性です。
Bさんを見直したのは、自治会バス旅行の時です。
雨を心配してたら、「雨の日もいいもんですよ」と言ったんです。
「雨の奈良公園なんか風情があっていいですよ〜」
ほほ〜、詩人だなと思いました。
そのBさんをまた見直すことになった。
町内パトロールで歩いてる時、「奈良市の財政を立て直す方法なんかいくらもありますよ。役人がバカだからどうしようもないですが、私にまかせてくれたら」と、トツトツと語る。
「どうするんですか」
「ここに」と、あたりを指さして、「ホテルを建てるんです」
「???}
第一種住宅専用地域ですよ。
家が建ち並んでますよ。
「ここに20階建てくらいのホテルを建てたら客なんかいっくらでも来ますよ。見晴らしがいいですからねえ」
そのBさんをまた見直すことになった。
来年の自治会長選びの頃でした。
連合会の役員会で、各町会とも難航してるという話になった。
Bさんが、「皆さん大変なんですね〜。ウチは会長のなり手はいっくらでもあります。やりたい人はいくらでもいます」と言った時は驚きました。
帰りに聞きました。
「会長をやりたい人っているんですか」
「いるんじゃないですか」
「だれですか」
「いま思いつきませんが、適任者はいっくらでもいます」
「たとえば?」
「いま思いつきませんが、いると思いますよ」
自治会のドンCさんにその話をしたら、「どこにおるねん!連れてこい!」と怒ってました。
そのBさんが30年度の自治会長なんですが、31年度自治会長選出の苦労が今からしのばれて、Bさんの健闘を祈るほかないのである。