次期自治会長が決定いたしました。
現自治会長のAさんと共に、交渉にあたってました。
第一候補、第二候補とも、「ガン」という意表を突く強烈な「やむを得ぬ事情」を突きつけられて、第三候補のBさん宅に向かいました。
70代前半のBさんには、「ガン」という助っ人もなく、親の介護もなく孫の送り迎えもなく、初めいっしょに話を聞いてた奥さんもいつの間にかいなくなってしまって、完全孤立無援状態。
Bさんの唯一の頼みは、「先月、柿の実を取ろうとして脚立から落ちて骨折した」ということだけですから、これは弱い。
肋骨を三本折ったというんですが、「ガン」に比べれば肋骨の三本や四本屁みたいなもんです。
肋骨のあたりを押さえて苦しげな表情で逃げ回るBさんを二人で追い詰めてついに「快く」ご承諾いただきました。
会長が決まれば自治会は終わったも同然です。
この吉報を一日でも早くお知らせせねばと役員会を開きました。
現会長のAさんから報告。
「本日、11班のBさん宅にお邪魔しまして、お引き受けいただきました。渋っておられてなかなかウンといってただけなかったんですが、若草さんが、強〜〜〜引に押してくださいまして・・・」
え、え〜〜〜!?
私が「強〜〜〜引に」!?
Bさんとは私の方が親しいので、おもに私がお願いすることになりましたが、「強〜〜〜引」はないんじゃないでしょうか。
心外である、と思ってたら、会計の女性Cさんが私をにらみながら口を開いた。
「ほんと。若草さん、私の時も強引やったもんね〜」
え、え〜〜!
今年度役員さんは、私が一人でお願いに回ったんですが、ココロに思う半分も言えないこの私が強引とは?
心外である、と思ってたら、広報の男性、私と同年配のDさんが、「ほんまや。若草さん、かなり強引やったもんなあ。嫁さんと二人で断ったんやけど、断りきれなんだからなあ」
え、え〜〜〜!
心外極まりないと思ってたら、副会長の女性ふっくらEさんがにこやかに、「ほんとにねえ。ウチは主人と二人でお断りしたんですけど、若草さんに強引に押し切られてしまって・・・」
実にまったくもって心外であると思って、帰ってから家内にその話をしたら、遠くを見るような目になって、「・・・結婚する時も強引やったねえ」
知らんがな!
どいつもこいつも!