ホイジンガ著『中世の秋』は名著の誉れ高いと思います。
その名著が我が家の本箱にあることは知ってました。
私には興味がないので、なんとなく、名著『中世の秋』が我が家にあるなあと思ってました。
最近、15世紀ごろの画家に関する本を読むようになって『中世の秋』にはそういう画家が出てくるんじゃないかと思いました。
で、『中世の秋』の人名索引を見たら、ファン・アイク、ファンデルウエイデン、メムリンクなどずらずら出てきました。
で、読む気になったんですが、買った覚えがないので家内かと思って聞いたらちがうというんです。
家内じゃないのなら私ですが、こんな本買ったのかなあ。
読み始めたとこですが、難しい本かと思ってたら「中世珍談集」みたいな感じで楽しい本です。
ところどころに鉛筆で線が引いてある。
私は本に線を引かないのでこれはアマゾンで買った古本ですね。
安かったのでつい買ってしまったんだなと納得。
中世はむちゃくちゃに粗野粗暴という面もあるけど、むちゃくちゃに礼儀作法にうるさい面もあった。
今もそうですか。
百年戦争の時、フランス王がイギリス軍の状況を四人の騎士に偵察に行かせた。
四人の騎士が偵察から戻るや、待ちかねていた国王が様子を聞いたんですが、騎士道精神豊かな四人は遠慮しまくって、「お先にどうぞ」「いえいえあなた様からどうぞ」「いや私なんか・・・」と譲りあってるうちにイギリス軍が攻めてきたというような話が紹介されてます。
楽しい本だなと思って、訳者の堀越孝一さんの解説を読み始めたんですが、なんちゅうか、文章がコブシがきいてるというかアクが強いというか、もうちょっとふつうに書けんのですか、と思ってしまった。
堀越さんが、『中世の秋の画家たち』という本を書いてるので、それも読んでみようかと思ってアマゾンで調べました。
堀越さんはいろいろ本を書いてました。
アマゾンでいろいろ批評されてました。
「これほどまでに分かりにくい日本語が書けるとは不思議だ」というようなことを書かれてる。
「老人のひとりごとだ」とか「詩的だ」とか「読みづらい!読みづらい!読みづらい!」とか書かれてる。
俄然興味がわいて『中世の秋の画家たち』を買いました。
う〜ん、自分の世界でひとり楽しんでおられるという感じですかね。
それを見て周りの人も楽しめたらいいんですが、「勝手に楽しんでおれ!」ということになるのがつらいとこです。