録画してあった映画『昼下がりの情事』を半分くらい見ました。
最後まで見るかどうか迷うところです。
この映画の題名は子供のころから知ってました。
散髪に行ったらテレビで劇場中継をやってた。
ドタバタ喜劇でした。
チンピラヤクザが出てきて「おいらは昼下がりのジョージってんだよ~!」と自己紹介したんです。
そのとき、「あ、映画の題名を使ったダジャレだ」と思ったんだから、すでに知ってたんですね。
1957年の映画ですから、私は11歳。
それで『昼下がりの情事』を知ってたのはよほど評判になった映画だったのか。
ひょっとすると映画のポスターで知ってたのかもしれない。
同じクラスだった大西君の家の塀にいろんな映画館の宣伝ポスターが張ってあったんです。
そこで見たのかもしれません。
宣伝ポスターのおかげで大西君の家は「ビラ下」という入場券がもらえたんです。
ポスターのことをビラと言ったんだと思います。
ただで見られるんだから大西君は映画を見まくっていて、片岡千恵蔵がどうだとか月形龍之介がどうだとかいろいろ話してくれました。
「大人向け映画」を見た時は特に熱心におっぱいがどうだとか話してくれた。
大西君は『太陽の季節』も見てました。
かなり放任主義というかほったらかしの家庭だったんですね。
私もその「ビラ下」で何度か映画を見せてもらいました。
「ビラ下」ってまだあるんでしょうか。