若草鹿之助の「今日はラッキー!」

日記です。孫観察、油絵、乗馬、おもしろくない映画の紹介など

空飛ぶじゅうたん

NHKテレビで「空飛ぶじゅうたん」という番組があって空を飛びたいと思いました。

飛行機を操縦したいとは思いませんでした。

魔法のじゅうたんのほうが安全だと思います。

船乗りにもあこがれなかった。

空や海より陸がいい。

陸と言っても山とか砂漠じゃなくて平地。

それよりやっぱり床の上がいいし屋根があってできればイスとか座布団がほしいし冷暖房完備。

 

空を飛ぼうという気が知れない。

あぶないです。

 

アメリカの第34代大統領アイゼンハワーは試行機に乗りたかった。

若いころ空軍の知り合いに頼んで操縦の練習をちょっとしたことがあった。

1935年、45歳でマッカーサーの副官としてフィリピンに赴任した。

独立を控えたフィリピン国軍訓練が任務です。

アイゼンハワーは同期の出世頭で大佐になってた。

 

フィリピンで大空への夢が再燃、大佐の地位を利用して特別訓練を受けた。

早朝、勤務前にアメリカ人やフィリピン人の教官に乗ってもらって飛びまくった。

しかし、45歳という年齢が大きな壁であった。

 

教官たちの評。

 

「大佐は離陸はだいじょうぶだけど着陸の時地面の位置がわからないみたい」

「大佐のウデは保証します。私といっしょなら墜落しませんよ」

 

あるときあんまり無茶苦茶なので教官が思わず怒鳴りつけた。

「どうして私の言うとおりにできないんです!?」

「むっつり」

「何か言うことないんですか!?」

「ない」

 

この教官はアイゼンハワーがまったく上官ぶらずおとなしかったことに感心してます。

自分でもよほどひどかったと自覚してたんでしょう。

 

350時間の飛行訓練を終えてアイゼンハワーアメリカの知り合いに送った手紙。

「先日の飛行では離陸後4分できりもみ降下状態になってどうしようもなかった。でも私は楽しんでます。自分が楽しむだけでなく人も楽しませてますよ。私が着陸するといつもみんなニヤニヤ笑ってるんです」