DVD『12人の怒れる男』を見て、テレビで『幕末太陽伝』を見ました。
どちらも「名作」として評判の高い映画で、共通点は「1957年作品」ということです。
『12人の怒れる男』は、たしかに名作だと思いました。
うまく作ってある。
俳優が、全員、俳優じゃなくてふつうの人みたい。
主演のヘンリー・フォンダがちょっとカッコよすぎかな。
アメリカ映画のDVDで、面白いのはおまけの映像です。
このDVDの「特典映像」も、作品についていろいろ教えられてためになります。
この映画では、陪審員は全員白人男性なんですが、特典映像によれば、アメリカのすべての州で女性陪審員が認められたのは1970年代だそうです。
びっくりしますね。
先日見たエリザベス・テーラーの『クレオパトラ』は、映画は見るにたえないけど、「特典映像」はおもしろかった。
この下らん映画を作るために、これほどのカネをかけてこれほどの苦労をしたのか。
『クレオパトラ』は、映画にするより、大河ドラマで一年かけて放映したらよかったと思いました。
「人間の活動の記録」という意味では、「特典映像」も独立したドキュメンタリー作品で、作り物の「本編」より面白くても不思議じゃないと思います。
あの『サウンドオブミュージック』も、「特典映像」のほうが上だと思いました。
『幕末太陽伝』は、力作の迷作です。
才能のある人たちが集まってがんばって作った感じですが、一本シンが足りない気がしました。
主役のフランキー堺演じる男がどういう人なのかよくわからなくて、物語に引き込まれるところまでいきません。
勤王の志士が出てきて怒鳴りまくるんですが、うるさいです。
『12人の怒れる男』も怒鳴りまくるんですが、こっちは、自分の意見を必死で訴えようとしている感じがします。
怒鳴りまくるのはアメリカ人のほうが似合ってると思います。
テレビで見たので、もちろん「特典映像」はありません。
DVDで「特典映像」がついていて、1980円なら買うネウチはあると思います。