映画、「アレキサンダー」を見に行った。
前に見たのは「スクール・オブ・ロック」、その前が「ラットレース」。
どちらも、十人ほどの客であったが、今日は数十人は入っていた。
切符売場で、夫婦連れで、どちらかが50歳以上だと、千円になるという。
ウチは、二人とも50歳以上だから、五百円かと思ったらそうはいかなかった。
座席指定なのだが、中高年の客がほとんどで、指定された席がわからない人が何人もいた。
行った映画館は、いわゆる「シネマコンプレックス」で、一つのビルでいくつもの映画を上映している。
上映前に、係りの人が来て、「ここは『アレキサンダー』です。『北の零年』は隣です」と言った。
間違う人が多いのだろう。
中高年は手がかかる。
つまらん映画だった。
一人で見ていたら、二十分で帰っていた。
家内は、「まあまあ」だったそうだ。
俳優が悪い。
この物語の語り手として、先ず登場するのが、アレキサンダー大王の部下で、大王の死後エジプトに王朝を開くプトレマイオス一世なのだが、ただのおっさんにしか見えない。
大王の母を演じるのが、誰だか知らんが、いかにも「ハリウッドの女優」だ。
アレキサンダー大王は、ちょっとブッシュ大統領に似ている。
もう少し「古代マケドニア風」にできんのか。
アメリカ人が演じるのはムリなのではないか。
ほとんど見る気をなくす。
ペルシア王ダレイオスだけは、なんとなくそれらしい妖しい雰囲気があった。
全員英語で話すのもひっかかる。
長いだけで、ろくでもない映画だ。
こういうのは、NHKに任せるべきだ。
「その時歴史は動いた」とか、「NHKスペシャル」でうまくやります。
アメリカにはNHKがないのでこんな映画を作る気になるのだろう。
「制作NHK。協力:ギリシア歴史博物館。オックスフォード大学。アレキサンダー神社。EUアレキサンダー大王事跡研究委員会。国際ヘレニズム学会」と言う感じで、この映画よりは、もっと多面的に現在までの研究成果を取り入れた、面白い作品になると思う。
帰りに奈良の商店街を歩いていたら、「奈良の土産に、鹿の皮(セーム皮)」と言うチラシ。イタタ。